クレーム概要(Q-2025-0430)
顧客
B精機工業 株式会社
対象製品
高精度センサー H-510
発生日
2025/04/30
影響度
致命(ライン停止あり)
顧客の組立ラインにおいて、出荷後3か月以内の一部ロットでゼロ点ずれが発生。
検査工程では検知できておらず、客先での再調整作業が発生している。

原因・対策・再発防止の整理

なぜなぜ分析/8Dレポートで整理している内容を、そのままWeb画面上で構造化したイメージです。

STEP 1 発生事象・背景の整理
・特定ロットでゼロ点ずれが発生。
・一部は出荷前検査を通過しており、検査条件では検知されていない。
・顧客ラインの停止時間・再調整工数が問題になっている。
市場クレーム検査すり抜け
STEP 2 原因分析(仮説・深掘り)
・温度補正用部品のロット変更時に、定数再設定が漏れていた可能性。
・校正ジグ側の基準値にも経時変化が見られる。
・検査条件が実使用温度帯の一部しかカバーしていない。
設備要因方法要因
STEP 3 暫定対策
・該当ロットの全数再校正を実施。
・顧客在庫分についても無償再校正を提案。
・検査工程に温度ステップ追加(暫定条件)を設定。
顧客対応検査条件追加
STEP 4 恒久対策
・温度補正用部品のロット変更時に、設計部門承認を必須化。
・校正ジグの定期校正ルールを見直し。
・検査仕様書を実使用温度帯ベースに改訂。
設計変更検査仕様見直し
STEP 5 再発防止・横展開
・同じ補正ロジックを採用している製品シリーズを洗い出し。
・類似構造の製品についても、同様のチェック項目を追加。
・今回の事例を品質教育用コンテンツとして社内共有。
シリーズ横展開教育・啓発

時系列の進捗履歴

  • 2025/05/01:クレーム受付・一次切り分け完了。
  • 2025/05/08:工場側での再現試験により原因の当たりを特定。
  • 2025/05/15:暫定対策(再校正)の実施完了。
  • 2025/05/28:恒久対策案を設計・生産と合意。
  • 2025/06/05:顧客への恒久対策内容説明・了承取得予定。

関連情報・リンク

  • 類似クレーム事例:Q-2024-1182(温度補正ロジック関連)。
  • 影響製品一覧:H-510/H-520/M-900 シリーズ。
  • 関連資料:検査仕様書改訂案Ver.3/設計変更通知案。