申込フォームは、申し込みを受け付けるだけの画面ではありません。
送信されたデータは、月次レポート、営業判断、イベント改善、拠点別の比較、チャネル別の効果確認にも使われます。
ところが、フォーム設計の段階で集計を考えていないと、後からCSVを開いても「自由記述が多すぎて集計できない」「拠点名の表記がばらばら」「その他が多くて内容を読み直す必要がある」といった状況になります。
申込データを集計しやすくするには、後から見たいレポートを先に決め、選択肢・コード・自由記述の役割を分けておくことが重要です。
集計しづらくなる典型例は、本来は分類として扱いたい情報を自由記述で受けてしまうことです。
業種、拠点、参加目的、流入元、担当者、利用予定時期などは、後から数字で見たいことが多いため、選択肢やコードで持たせます。
拠点別、チャネル別、業種別、担当者別などの切り口を決めます。
集計に使う項目はプルダウン、ラジオボタン、チェック項目で受けます。
表示ラベルとは別に、集計用のコードを持たせます。
選択肢にない内容を拾い、後から分類追加の判断に使います。
自由記述が悪いわけではありません。
ただし、自由記述は「背景や補足を受け取る項目」であり、集計軸として使うには不向きです。
| 項目例 | 自由記述で受けた場合 | 集計しやすい設計 |
|---|---|---|
| 業種 | 「製造」「メーカー」「機械系」など表記が分かれる。 | 製造/物流/医療/学校/不動産などを選択式にする。 |
| 流入元 | 「紹介」「知人から」「展示会」など記述がばらつく。 | Web検索/広告/展示会/紹介/既存取引などを選ぶ。 |
| 拠点 | 支店名、地域名、略称が混ざる。 | 拠点マスタから選択し、内部コードで保存する。 |
| 相談内容 | 内容把握には役立つが、分類集計には使いにくい。 | 相談種別は選択式、詳細内容は自由記述に分ける。 |
フォーム項目は、思いついた順に追加するより、レポートで見たい切り口から逆算した方が判断しやすくなります。
たとえば、月次報告で拠点別の申込数を見たいなら、拠点を選択式で持たせる必要があります。
問い合わせや申込の分類は、問い合わせフォームの目的分類テンプレートや問い合わせの自動振り分けとタグ設計とも関係します。
送信時点の分類がはっきりしているほど、担当者の確認や月次集計に使いやすくなります。
フォーム上に出す選択肢の文言は、後から変更することがあります。
たとえば「物流・運送業」を「物流・倉庫・運送業」に変更したくなることもあります。
この時、表示ラベルだけでデータを保存していると、過去データとの比較がやりにくくなります。
内部ではコード値を持ち、画面には分かりやすいラベルを出す構成にしておくと安全です。
| 表示ラベル | 内部コード | 使い方 |
|---|---|---|
| 物流・倉庫・運送業 | LOGI |
表示文言を変えても、集計上は同じ業種として扱う。 |
| 製造業(機械・電機) | MANU_ME |
製造業の中でも機械・電機系として分類する。 |
| 学校・教育機関 | SCHOOL |
説明会、資料請求、入試関連などを業種別に見る。 |
| 医療・介護 | MEDCARE |
予約、見学、相談会などの申込を業種別に確認する。 |
業種、拠点、担当者、製品カテゴリ、チャネルなどは、後から追加・変更が発生します。
HTMLに直接選択肢を書き込むより、管理画面やマスタで管理できるようにしておくと、運用時の修正が短く済みます。
集計に使う項目は、表示ラベルと内部コードを分けて保存します。
集計のために選択肢を増やしすぎると、スマホで選びにくくなります。
細かい分類をすべて表に出すのではなく、大分類を選んだ後に必要な小分類を出すなど、段階を分けます。
近い業種を選択してください。選択内容は集計に使います。
業種を選択するこの申込を知ったきっかけを選択します。
導入や参加を検討している時期を選択します。
選択肢で表せない背景や希望があればご記入ください。
選択肢だけで、すべての申込内容を分類するのは現実的ではありません。
そのため「その他」は必要です。ただし、その他に集まりすぎると、集計値として使いにくくなります。
その他を設ける場合は、運用ルールも決めておきます。
申込データの管理画面では、一覧表示だけではなく、集計軸ごとの件数を確認できると便利です。
拠点別、業種別、チャネル別、検討時期別、担当者別などを切り替えて見られると、対応の優先順位も判断しやすくなります。
申込フォームの項目は、業種によって変わります。
製造業、物流、学校、ホテルでは、後から見たいレポートの切り口が違うためです。
| 業種 | 集計したい項目 | 設計上の注意点 |
|---|---|---|
| 製造業 | 製品シリーズ、用途カテゴリ、業種、希望数量、導入時期 | 製品カタログや用途別ページから分類情報を引き継ぐ。 |
| 物流 | 拠点、倉庫、車両種別、地域、荷主区分、依頼種別 | 地域名や拠点名はマスタコードで管理する。 |
| 学校 | 学年、希望学科、説明会日程、保護者同伴、資料請求有無 | 年度や入試区分をまたいでも比較できるコードを持つ。 |
| ホテル | 利用目的、人数、会場、宿泊有無、希望日、予算帯 | 宴会、会議、宿泊、見学会など用途分類を分ける。 |
製造業では、製造業向けWebシステム活用アイデアのように、用途カテゴリや製品シリーズを申込時点で持たせると後の分析に使いやすくなります。
物流業では、物流向けシステム開発例のように、地域・倉庫・車両種別などのコード設計が重要になります。
学校やホテルの申込では、学校向けWebシステム活用アイデア、ホテル向けシステム開発例のように、日程・人数・目的を集計しやすくしておくと、イベント運営や営業判断にも使えます。
申込データを集計しやすくするには、フォーム項目だけを見て決めるのではなく、レポート、コード、管理画面、CSV出力まで含めて考えます。
後から見たい切り口を決めます。拠点、業種、流入元などです。
集計に使う項目を選択式にし、補足は自由記述にします。
表示ラベルとは別に内部コードを持たせます。
集計軸ごとの件数、その他、未分類を確認できるようにします。
その他や未分類のログを見て、選択肢やコードを修正します。
申込データを集計しやすくするには、後から見たいレポートを先に決め、フォーム項目へ反映することが重要です。
業種、拠点、チャネル、担当者、検討時期など、集計に使う項目は選択式やコードで保存し、自由記述は補足欄として使います。
業種、拠点、チャネル、申込種別などは、自由記述ではなく選択式で受け取ります。
表示ラベルを変更しても過去データと比較できるよう、コード値を保存します。
その他に集まる内容を定期的に確認し、必要な選択肢を追加します。
株式会社インテンスで設計する場合も、申込フォームを単なる入力画面として作るのではなく、管理画面、CSV出力、月次レポート、担当者別確認まで含めて考えます。 入力時点で分類できる項目を持たせておくことで、導入後の集計や改善判断に使えるデータになります。