製造業向けWebシステム活用アイデア

製造業・工業・化学メーカー様向けに、「既存サイトを活かしながら、製品情報・技術資料・展示会情報をどう整理して活用していくか」という観点で、Webシステムの活用パターンや仕組みのイメージをまとめました。

製造業・工業・化学メーカー業界向け

対象:営業部/技術営業/広報・マーケティング部門

製品点数や技術資料が多いメーカー様を想定し、「探しやすさ」「説明のしやすさ」「問い合わせにつなげやすさ」を整えることを目的としたページです。

こんな企業様に向いています

次のような状況の企業様を主な対象としています。

  • 製品点数・バリエーションが多く、「目的の製品が探しづらい」と感じている。
  • 技術資料(PDF)がWeb上に点在しており、社内からも「どこにあるか分かりにくい」と言われる。
  • 展示会や技術セミナーの案内をメール・紙・Webなどバラバラに運用している。

よくある課題

1. 製品カタログが“PDFカタログのまま”になっている

紙カタログやPDFカタログをそのままWebに掲載しているだけの場合、用途や仕様条件から製品を絞り込みにくく、問い合わせ前の自己検討が進みにくい状況がよく見られます。

2. 技術資料への導線が分散している

製品ページ、技術情報ページ、ニュースページなどに技術資料へのリンクが散らばり、「自分が欲しい資料にたどり着くまでに時間がかかる」という声が上がりやすい状態です。

3. 展示会・セミナー後のフォローが属人的

展示会・セミナーごとに案内方法や資料送付方法が変わり、Web側に情報が蓄積されないことで、毎回ゼロベースで対応しているケースも少なくありません。

制作可能なWebシステムの組み合わせ例

既存の企業サイト・製品サイトを活かしながら、次のような仕組みを組み合わせることで、「探しやすさ」「説明のしやすさ」「問い合わせにつなげやすさ」を高めていきます。

代表的なWebシステム例

  • 用途・材質・使用温度・サイズ・認証区分(例:UL/RoHS/医療向けなど)といった条件を組み合わせて、候補製品を一気に絞り込みます。
    営業担当が「PDFカタログをめくりながら該当品を探す」作業を、画面上の検索に置き換えるイメージです。
    旧機種・後継機種・代替品の関係も同じ画面に表示しておくことで、「この型番は生産終了ですが、こちらなら置き換え可能です」と即答しやすくなります。
    社内向けには、原価・仕切りなど社外非公開の情報だけ別タブで見せる構成にするなど、「社外/社内」の使い分けも考慮します。

  • 製品ごとの取扱説明書、技術資料、MSDS、安全データシート、各種証明書を一か所に集約し、「製品名」「用途」「資料種別」で絞り込みできるようにします。
    メールに毎回PDFを添付していた運用から、「このURLの、この資料を見てください」で済むようになり、バージョン違いの送付ミスも減らせます。
    資料ごとに最新版フラグや改定日を管理しておくことで、「どの版を参照しているか」が社内外で揃いやすくなります。
    特定の資料だけログイン必須にするなど、公開範囲を段階的に分ける運用も可能です。

  • 「設備保全向け」「新規ライン立ち上げ向け」「高温環境向け」など、実際の現場シーンに近い切り口で製品をまとめて見せます。
    技術者や購買担当は、型番からではなく「どんな課題を解決したいか」から入ってくることが多いため、用途起点の導線があると検討が進みやすくなります。
    各用途ページには、よく組み合わせて提案する関連製品や、代表的な成功事例へのリンクを並べることで、営業トークの“型”としても使えるようにします。
    展示会やセミナーで配布する資料とも切り口を揃えておくと、現場での説明とWebの内容が自然につながります。

  • 代理店・販売店向けに、一般公開していない販売資料・キャンペーン情報・価格条件などをまとめたログインページを用意します。
    「最新版の価格表はどこ?」「この販促ツールはどこからダウンロード?」といった問い合わせを減らしつつ、現場が自走しやすい環境を作る狙いです。
    販売チャネル別に見せる情報を出し分ける、エリアごとに告知内容を変えるなど、運用ルールにあわせた権限分けも可能です。
    配布したい資料をメール添付ではなく、このページ経由に寄せていくことで、情報の「最新版」がどこかを明確にできます。

  • 展示会や技術セミナーごとに、事前申込フォームと関連資料ダウンロードをまとめたページを用意します。
    申込時に「興味のあるテーマ」「検討中の用途」などを選択してもらうことで、当日のブース対応や後日のフォロー内容を事前にイメージしやすくなります。
    イベント終了後は、同じページを使って講演資料の配布や追加情報の案内を行うことで、「どこから資料を取ればいいのか」を迷わせません。
    どの展示会・セミナー経由の問い合わせが多いか、といった簡単な集計にも活用できます。

活用シーンの具体例

営業担当者が商談でそのまま画面を活用

用途別のナビゲーションや製品検索画面を商談中にそのまま表示し、「この用途ならこの3製品です」と説明することで、カタログをめくるよりもスムーズな提案が可能になります。

技術担当者が資料へのリンクを共有しやすくなる

技術資料ダウンロードページを1か所にまとめることで、「このページのこの資料を見てください」とURLを共有するだけで済み、メールでファイルを何度も送る手間を減らせます。

展示会・セミナー後のフォローをWebに集約

展示会来場者やセミナー参加者向けに、関連する製品一覧と技術資料ダウンロードをセットにしたページを用意しておくことで、後日のフォローが行いやすくなります。

将来的な拡張オプション(例)

初期段階では、既にお持ちの製品情報・技術資料・展示会情報などを整理するところから始め、将来的には次のような形で段階的に拡張していくことも可能です。

  • 用途別ページごとに「よく一緒に検討される製品」を自動表示するレコメンド機能
  • 技術資料ダウンロードの履歴をもとに、人気資料ランキングやアクセス傾向を簡易表示
  • 展示会・セミナーごとに「関連製品セット」を登録し、イベントページからまとめて表示
  • 代理店・販売店向け専用ページに、販促キャンペーンや動画マニュアルを追加掲載
  • 後継機種・代替品を自動で提示する「置き換え候補一覧」の表示
  • 検索条件と結果を保存して共有できる「検討中リスト(Myリスト)」機能
  • 製品ページから事例紹介・導入事例PDFへの導線を自動で紐づける仕組み
  • 管理画面側で、用途カテゴリや仕様項目をドラッグ&ドロップで並べ替え可能にする機能
  • 閲覧の多い製品をトップページの「注目製品」としてハイライト表示する機能
  • 営業・技術担当向けに、社内向けメモ(注意点・トーク例など)だけを別タブで表示する機能

導入までの流れ(例)

  1. 現在のWebサイト・製品情報の掲載状況を確認します(URLとPDFファイルの一覧を拝見します)。

  2. 「どのような探し方をさせたいか(用途/製品シリーズ/仕様条件など)」の方針をすり合わせます。

  3. 画面構成案・項目案・絞り込み条件案をこちらで整理し、ご提案します。

  4. ご承認いただいた内容を元に、検索画面・一覧画面・詳細ページなどを設計・実装します。

  5. テスト環境でご確認いただき、文言や分類の微調整を行ったうえで本番サイトに組み込みます。

製造業向けのWebシステム構成について相談したい方へ

「うちの製品構成でも同じようなことができますか?」といった段階でも、お気軽にご相談ください。

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