問い合わせ管理システムの「一覧画面」は、現場の使い勝手を左右する中核部分です。 どのカラムを持たせるか、どれを省くかによって、「次に何をすべきか」が一目で分かるかどうかが決まります。
まず、どの業種でもほぼ共通して必要になるカラムを整理します。
このレベルまでは、「これだけあれば最低限、案件の状況が把握できる」という核となるカラムです。
企業向けの問い合わせ管理では、次のようなカラムを追加しておくと、営業やサポートの動きが取りやすくなります。
タグは「あとから増えていく情報」を受け止めやすい仕組みなので、最初から導入しておくと運用の柔軟性が高まります。
多くの現場で起こりがちなのが、「見たい情報を全部一覧に出したくなり、結果として見づらくなる」という問題です。 そこで、次のような基準で、一覧に出すか詳細画面に回すかを判断します。
「一覧画面はあくまで“やるべきことリスト”」という役割に絞ると、カラム選定の軸がぶれにくくなります。
問い合わせ管理ダッシュボードは、業種によって重視するカラムが少しずつ変わります。
このような構成は、士業事務所向けシステム開発例 で整理されるような業務フローと紐づけて設計すると、現場の運用にフィットしやすくなります。
カラム設計は、単に「表示する項目」を決めるだけでなく、絞り込み・ソートの軸とも密接に関わります。
どの軸で絞り込み・ソートしたいかを先に洗い出し、そのために必要なカラムを決めるという順序で設計するのが安全です。
運用が進むにつれて、「担当者ごと」「チームごと」「案件種別ごと」に見たいビューが変わってきます。 そこで、次のような「保存ビュー」の仕組みを持たせておくと便利です。
ビューごとに表示カラムを切り替えられるようにしておくと、同じ一覧画面でも用途に応じた使い分けがしやすくなります。 ビュー設計については、問い合わせ管理のための保存ビュー・フィルタ設計ガイド でも詳しく整理できます。
問い合わせ管理ダッシュボードのカラム設計は、単なる「項目の一覧」ではなく、現場の行動を支えるインターフェースそのものです。 最低限の基本カラムを押さえつつ、業種ごとの業務フローや絞り込みニーズを踏まえて追加カラムを決めることで、「次に何をすべきか」が自然に見えるダッシュボードに近づいていきます。