製品カタログをWeb上で公開している企業の多くが、「更新が追いつかない」「更新作業を特定の担当者しかできない」という課題を抱えています。 これは、製品マスタやカテゴリ構造が複雑であることに加えて、管理画面の設計が現場の運用に合っていないことが原因になっているケースも少なくありません。
まず前提として、製品情報は「1製品=1レコード」の構造を徹底しておくことが重要です。 エクセルからの移行などで「色違い・サイズ違い」が別行として混在していると、更新がすぐに破綻します。
このような構造にしておくと、製品スペック検索の項目設計テンプレート などの検索機能とも連動しやすくなります。
製品管理画面の一覧は、システム都合ではなく、「現場が探しやすい切り口」で構成します。
例えば、卸売・商社(BtoB企業)向け のような業種では、「仕入先」「ブランド」などの切り口も重要になります。 管理画面側にも、こうした現場の分類を反映させておくと、更新作業のハードルが下がります。
1製品あたりの情報量が多い場合は、編集画面をタブで分割し、ステップごとに入力できるようにします。
このように分割しておくと、「画像だけ差し替えたい」「販売終了フラグだけ変えたい」といった軽微な更新も、担当者がストレスなく行えます。
製品カタログの更新では、情報の正確性が求められるため、複数人でのチェックフローを前提とした権限設計が必要です。
「ドラフト/公開」の2段階ステータスを設けておくと、Web上の表示を崩さずに修正作業を進めることができます。
製品カタログでは、PDFや画像の差し替え頻度も高くなります。 そこで、管理画面側に次のような仕組みを用意しておくと、運用が楽になります。
こうした作りにしておくと、「担当者によって命名ルールがバラバラ」「どのPDFが最新か分からない」といった混乱を抑えられます。
製品カタログの更新運用を効率化するには、データベース構造だけでなく、管理画面の設計が大きな鍵になります。 現場の担当者が日常的に使う切り口で一覧を構成し、編集画面はタブ分割、権限と承認フローもシンプルに整えておくことで、「特定の人にしか触れないカタログ」から「チームで継続的に更新できるカタログ」へと変えていくことができます。