学校のオープンキャンパス申込フォーム最適化のポイント

大学・短大・専門学校などのオープンキャンパスは、入学検討者にとって最も重要な接点のひとつです。 にもかかわらず、申込フォームが使いづらかったり、スマホでの入力がストレスになる構成になっているケースも少なくありません。 本記事では、オープンキャンパス申込フォームを最適化するための実務的なポイント を整理します。

この記事の対象読者
・大学・短大・専門学校の入試広報・学生募集担当者
・オープンキャンパス申込フォームをリニューアルしたいWeb担当者
・申込データをマーケティング分析にも活用したい企画部門

1. イベント構成とフォーム構造の対応を揃える

オープンキャンパスでは、学科別ガイダンス・模擬授業・キャンパスツアー・個別相談など、 複数のプログラムが同時並行で実施されることが一般的です。 フォーム構造がイベント構成と一致していないと、参加希望の把握や教室割り、スタッフ配置が難しくなります。

代表的な設計パターンは次の通りです。

どの設計にするかは、「日程ごとにプログラム構成がどれくらい変わるか」「申込件数の規模」などを踏まえて決めるとよいでしょう。

2. 高校生・保護者・社会人など参加者属性の取得

申込フォームは、単に人数を把握するためだけでなく、どの層からどれくらい関心を持たれているか を把握するためのデータ源でもあります。

これらの属性を取得しておくと、イベント後のフォローや広報施策の検証に役立ちます。 一方で、入力負荷が高くなりすぎないよう、プルダウン・サジェスト・入力補完 などのUI工夫が重要です。

3. 同伴者情報と人数管理

オープンキャンパスでは、保護者同伴や友人同伴が一定数発生します。 教室収容人数や動線管理の観点から、同伴者数を適切に把握しておく必要があります。

細かく個人情報を聞きすぎると負担が増えるため、 人数と区分だけを把握し、詳細は当日受付で確認する という割り切りも選択肢です。

4. スマホ前提のUIと確認画面の工夫

オープンキャンパスの申し込みは、ほとんどがスマホから行われます。 そのため、フォームUIは次の点を意識して設計します。

フォームの基本的なスマホ最適化パターンについては、 スマホ向けフォームUIの必須チェックポイント でも整理しています。 オープンキャンパス向けフォームでも、同じ考え方をベースに設計できます。

5. 申込完了後のフォロー導線

申込フォームの「完了画面」と「完了メール」は、イベント当日までのコミュニケーションをデザインするうえで重要な接点です。

完了ページのメッセージ設計や NG パターンについては、 サンキューページのメッセージ例とNGパターン集 も参考になります。 「申し込んで終わり」ではなく、「当日までの期待感を高める場」として設計すると効果的です。

学校向けのWebシステム全体像や、資料請求・イベント申込・問い合わせを組み合わせた構成例は、 学校向けWebシステム活用アイデア で、受験生・保護者・高校教員それぞれへの導線を含めて整理しています。

まとめ

学校のオープンキャンパス申込フォームは、「参加枠の管理」と「志望度の把握」という二つの役割を持ちます。 イベント構成とフォーム構造を揃え、参加者属性・同伴者情報を適切に取得しつつ、 スマホ前提のUIと完了後のフォロー導線を整えることで、 学生募集の中心となるイベントをより生かすことができます。

まずは現在の申込フォームと実際の運用フローを見直し、 「フォームのどの項目が、その後の準備・分析に役立っているか」を棚卸ししたうえで、 自校のオープンキャンパス戦略に合ったフォーム構成へとブラッシュアップしていくことが重要です。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)