FAQ検索性向上のためのキーワード設計

FAQ を用意しているのに「欲しい答えにたどり着けない」「同じ質問が何度も問い合わせで来る」という悩みはよくあります。 原因の多くは、ユーザーの言葉と、FAQ の見出し・キーワードの設計がずれていることです。

このページでは、FAQ の検索性を高めるためのキーワード設計を、業種を問わず使える観点で整理します。

この記事で扱うテーマ
・ユーザーの「聞き方」からキーワードを抽出する方法
・社内用語とユーザー用語の橋渡し
・タグ・別名・関連質問の設計

1. 実際の問い合わせログを「素材」にする

FAQ のキーワードは、実際に届いている問い合わせ文から拾うのが最も確実です。

例えば製造業では、「スペック」「仕様」「性能」「対応範囲」など、似た意味で単語が乱立しがちです。 こうした実際の表現を踏まえて FAQ の見出しや検索キーワードを設計すると、ヒット率が上がります。 業種ごとの悩みの傾向は、製造業向けWebシステム活用アイデア などの業種別ページで整理しておくと、FAQ 設計の前提としても使えます。

2. 見出しは「ユーザーの質問文」に寄せる

FAQ の見出しが「社内資料の章タイトル」のようになっていると、ユーザーはピンと来ません。 見出しは、次のような形で「質問文に近づける」のが有効です。

スマホで一覧をざっと眺めたときに、「自分の質問と近い」と直感的に分かるかどうかが、クリック率を左右します。

3. 別名・ゆらぎをタグで吸収する

検索窓を用意する場合、表記ゆれや別名を吸収するためのタグ設計も重要です。

医療・学校・不動産など、専門用語が多い業種ほど、ユーザー側の言い方とのギャップが大きくなります。 学校向けシステム開発例不動産向けシステム開発例 のように、業種別のキーワードリストを別途持っておくと、FAQ の見直しにも転用できます。

4. 関連質問のリンクで「脱出路」を用意する

1つの FAQ を読んで「これじゃなかった」と感じたユーザーに、別の質問へ自然に移動してもらう仕組みも効果的です。

インテンスが FAQ ページを設計する際も、単発の Q&A で終わらせず、「次にどこへ進んでほしいか」をセットで設計する方針を取ることが多くなっています。

まとめ

FAQ の検索性を高めるには、システムより先にキーワード設計を見直す必要があります。 実際の問い合わせログからユーザーの言葉を抽出し、見出し・タグ・別名・関連質問の形で FAQ 側に写し取っていくことで、 「知りたい答えにたどり着ける」ページに近づいていきます。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)