問い合わせフォームの必須・任意項目の基準設計

「フォームの離脱率を下げたいので必須項目を減らしましょう」と言われても、 どこまで減らしてよいか分からず、社内で議論が止まってしまうことがあります。 一方で、聞きたいことをすべて必須にすると、今度はユーザーが途中で離脱してしまいます。

このページでは、問い合わせフォームの必須・任意項目を決める際の基準を整理し、 業種別の違いも踏まえながら、実務的な線引きの方法を解説します。

この記事で整理すること
・必須にすべき項目の判断軸
・任意に回してよい情報の考え方
・業種別(BtoB・学校・医療・不動産)のよくあるバランス

1. 「連絡に必要」と「条件整理に便利」を分けて考える

まず、フォーム項目を次の2種類に分けて整理します。

A は基本的に必須候補、B は任意候補として検討します。 B のうち、「後から聞き直すとユーザーの手間が大きい情報」は、業種によっては必須に格上げするイメージです。

2. BtoB問い合わせの必須項目ライン

BtoB の問い合わせでは、次のあたりが「最低限の必須」となるケースが多いです。

担当部署や役職、導入予定時期、予算感などは任意にしつつ、 「ご回答の精度を高めるため、差し支えなければご入力ください」と補足を添える程度が現実的です。 こうしたラインの引き方は、卸売・商社(BtoB企業)向け のような業種別活用ページの設計とも親和性があります。

3. 医療・学校・不動産など、情報感度の高い業種での配慮

医療・介護・学校・不動産など、センシティブな情報や個人情報が多く関わる業種では、 「最初のフォームでは踏み込みすぎない」ことが重要です。

こうした配慮を前提に、医療向け不動産向け のような業種別フォーム構成と組み合わせていくと、 「最初の一歩として相談しやすいフォーム」を設計しやすくなります。

4. 社内フローから逆算して必要項目を見直す

必須・任意の判断は、社内フローを可視化したうえで逆算すると整理しやすくなります。

ここから「最初から聞いておかないと全員が困る情報」と、「後から確認しても問題ない情報」を切り分け、 前者だけを必須項目として残すイメージです。

まとめ

問い合わせフォームの必須・任意項目は、「ユーザーの負荷」と「社内の手戻りコスト」のバランスで決まります。 連絡に最低限必要な情報と、あると便利な情報を分けて整理し、業種ごとの事情や社内フローを踏まえながら、 少しずつ必須ラインを調整していくのが現実的です。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)