製品一覧画面のレイアウトとサムネイル表示の工夫
製品カタログ検索の結果一覧は、ユーザーが「どの製品を詳しく見るか」を決める場です。
ここで情報が詰め込みすぎていたり、逆に情報が少なすぎたりすると、詳細ページに進む前に離脱されてしまいます。
この記事で整理すること
・代表的な一覧レイアウト(テーブル・カード・グリッド)
・サムネイル画像とテキスト情報のバランス
・スマホ・PC両対応の見せ方
1. テーブル型・カード型・グリッド型の比較
1-1. テーブル型(一覧表スタイル)
- 特徴:行ごとに製品を並べ、型番・主要スペックを横持ちで表示
- 向いているケース:スペック比較が重要なBtoB製品、価格表的な用途
- 注意点:スマホでは横スクロールが発生しやすいため、カラムを厳選する
1-2. カード型(1列または2列)
- 特徴:製品ごとにサムネイル+概要をカードとして表示
- 向いているケース:ビジュアルが重要な商材、比較よりも印象が大事な場合
- 事例:不動産向けシステム開発例 のような、物件一覧のイメージ
1-3. グリッド型(3〜4列のタイル表示)
- 特徴:サムネイルをメインに、製品名とごく簡単な情報だけを表示
- 向いているケース:ラインナップをざっと見たい場合、画像選択が中心の商材
- 注意点:テキスト情報が少ないため、詳細ページへの導線を目立たせる
どのレイアウトが正解という話ではなく、「ユーザーがこの一覧で何をしたいか」によって選び分けることが重要です。
比較重視ならテーブル、印象重視ならカード・グリッド、といった切り分けが基本になります。
2. サムネイル画像に載せる情報の考え方
サムネイルは単なる写真ではなく、「この製品がどんなタイプなのか」を一瞬で伝える役割を持たせると一覧の理解度が上がります。
- 代表的な外観写真(サイズ感・設置イメージが分かるもの)
- シリーズ名・タイプ名を画像内ラベルで表示
- オプションの有無や新品/再生品などの区分をアイコンで表示
こうした工夫は、製品比較表の作り方|差分強調と情報整理の実践例 で扱う「差分の見せ方」とも共通する考え方です。
一覧でも比較でも、「何が違うのか」を視覚的に伝える要素を設けると、検討が進みやすくなります。
3. 一覧1件あたりに載せるべき情報の最小セット
製品一覧1件あたりに載せる情報は、多すぎても少なすぎても使いづらくなります。
最低限、次のようなセットを意識して構成するとバランスが取りやすくなります。
- 製品名・型番
- 用途や特徴が分かる短い一文(例:高温環境向け・省エネタイプ)
- 主要スペック1〜3項目(温度範囲・流量・サイズなど)
- 詳細ページへのリンクボタン
ここでの「主要スペック」は、製品スペック検索の項目設計テンプレート で優先順位付けした項目のうち、特に重要なものに限ると良いでしょう。
4. スマホとPCでのレイアウト切り替え
スマホとPCでは、ユーザーの閲覧スタイルが異なります。
同じHTMLでも、CSS側で次のような切り替えを行う設計が一般的です。
- PC:テーブル型 or 2〜4列のカード/グリッド型
- スマホ:1列のカード型(サムネイル+概要)
スマホ入力最適化のUIパターン一覧 と同様、スマホでは「縦スクロールでざっと眺められる」ことを重視し、
詳細なスペック比較は、比較ページやPDFに委ねる構成にするケースも多くあります。
まとめ
製品一覧画面は、検索結果の「出口」であり、詳細ページへの「入口」でもあります。
テーブル型・カード型・グリッド型の違いを理解したうえで、ユーザーが一覧画面で何をしたいのか(比較したいのか、印象を掴みたいのか)を軸にレイアウトを選ぶことが重要です。
サムネイルや主要スペックの見せ方を工夫し、スマホ/PCでの役割分担も意識しながら、自社の製品とユーザーの検討スタイルに合った一覧画面を設計していきましょう。
本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する
株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。
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