運行実績と請求をつなぐ:例外(再配・付帯料金)を扱う設計
運行は「走ったら終わり」ではなく、「請求で説明できて終わり」です。
再配、待機料、付帯作業(検品、仕分け、横持ち、手荷役など)が多い現場ほど、根拠が残らず揉めます。
ここでは、例外を“現場の手間を増やしすぎず”に記録し、請求へ繋げる設計の要点を整理します。
1. 「通常」と「例外」を分ける(請求が壊れない土台)
通常運賃の便に、例外を直接上書きすると、後で何が起きたか分からなくなります。
実務では次の2層が扱いやすいです。
- 運行実績(通常):到着、受付、荷役開始、完了などの時刻と状態
- 例外明細:再配、待機、付帯作業など“追加の理由と根拠”
2. 運行実績の最低限(根拠の芯になるもの)
- 便ID(受付番号)
- 荷主/運送会社
- 到着時刻、受付時刻
- 接車・荷役開始・完了(取れる範囲で)
- 完了状態(完了/一部未納/持ち戻り 等)
荷待ちや待機料は、区切りが揃っているほど揉めません(区切り)。
3. 例外明細の型(まずは5〜8種類に絞る)
例外の種類を増やしすぎると入力が止まります。最初は代表だけで十分です。
- 待機料(待機開始・終了、理由)
- 再配(再配理由、再配日時)
- 時間指定違反(指定外、荷主都合/運送都合)
- 付帯作業(手荷役、検品、仕分け、ラベル貼り等)
- 横持ち(移動距離・回数、作業理由)
- キャンセル(当日キャンセル、空振り)
「理由」を選択式にする
自由記述だけだと、請求根拠として弱いです。選択式+補足にすると、後で集計もできます。
4. 証跡は3点セット:時刻・理由・添付
例外を請求に乗せるなら、最低限この3点があると揉めにくいです。
- 時刻:開始・終了(区切りと繋げる)
- 理由:荷主都合/現場都合/運送都合…の大分類
- 添付:写真、受領書、メール、受付メモなど(重ければ任意)
配車変更の履歴(ログ)が残っていると、再配理由の説明が一気に楽になります。
5. 請求へ繋ぐ:例外の“承認”をどこで取るか
例外は、現場が勝手に付けるとトラブルになります。運用としては次のどれかが現実的です。
- 現場入力 → 管理が承認(請求確定)
- 現場入力 → 荷主が確認(ポータルでOK/NG)
- 現場入力 → 一定条件は自動承認(例:待機30分超のみ)
誰が確定するかを決めておくと、請求処理が一気に安定します。
まとめ
運行実績と請求を繋ぐには、通常実績と例外明細を分け、例外は型(種類)と理由を整え、時刻・理由・添付の3点で根拠を残すのが要点です。
株式会社インテンスで作る場合も、荷待ち区切り(記録)と配車履歴(変更ログ)を先に固めると、例外請求の説明が通りやすくなります。
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