問い合わせ管理ダッシュボード設計ガイド|ステータス管理・担当振り分け・集計・通知まで総整理
問い合わせ管理ダッシュボードは、フォームから入ってきた連絡を「漏れなく」「素早く」「誰が」「どこまで対応したか」を管理する中核の仕組みです。
本記事では、業界横断で使えるダッシュボードの構造、ステータス設計、担当振り分け、通知、コメント、検索・フィルタ、集計レポートまで、必要な要素を体系的に整理します。
この記事でわかること
・問い合わせ管理ダッシュボードの基本機能と構造
・ステータス管理・担当振り分けの設計ルール
・通知/コメント/検索フィルタのUIパターン
・データ蓄積を活かした集計・改善の考え方
ダッシュボードの基本構造
問い合わせ管理ダッシュボードは、業種が違っても多くの機能は共通しています。
一般的な構造を以下にまとめます。
- 問い合わせ一覧(新着順・重要度順)
- 検索・フィルタ(期間・カテゴリ・ステータス・担当者)
- 詳細画面(本文/入力項目/ログ)
- 対応履歴・コメント
- 担当者設定
- ステータス変更
- 通知設定(メール・Slack・LINEなど)
- 集計レポート(件数推移・カテゴリ別・月次など)
ステータス設計の考え方
ステータスは「対応の進み具合」を一目で判断できるように設計します。
必要以上に多く設定すると運用が破綻しやすいため、職種・業界を問わず次の5段階が基準になります。
基本ステータス例
- 未対応(まだ読んでいない)
- 確認中(担当者が確認している)
- 対応中(やり取りが進行中)
- 完了(対応済み・返信済み)
- 保留(追加資料待ち・顧客返信待ち)
これらを並べることで、ダッシュボードを見るだけで「今どれくらい対応が溜まっているか」を瞬時に把握できます。
担当振り分けの設計
問い合わせ管理では「誰が対応するか」が曖昧になると、対応漏れが発生します。
以下のどちらかの運用モデルに寄せるのが効果的です。
1. 受付担当 ➜ 各部門へ振り分け
- 総務/コールセンター/窓口担当が最初に受け取る
- カテゴリや内容に応じて適切な部門へ振り分ける
2. 自動振り分け
- カテゴリ選択から担当者を自動決定
- 営業時間外は特定メンバーへまとめて通知
検索・フィルタのUIパターン
ダッシュボードの利便性を左右する重要な要素です。
- 期間フィルタ(今日/今週/今月/任意期間)
- カテゴリ(問い合わせ種別)
- ステータス(未対応・対応中など)
- 担当者(複数選択)
- キーワード検索(本文・顧客名・メール)
通知・コメントの扱い
通知パターン
- 新着問い合わせ通知
- 担当者にアサインされたとき
- コメントが追加されたとき
- ステータスが完了になったとき
コメントの構造
「誰がいつ何を書いたか」が残るだけで、属人的な運用が劇的に減ります。
データ蓄積と集計レポート
問い合わせ管理ダッシュボードは、蓄積すると価値が増すデータの宝庫です。
- カテゴリ別件数(例:資料請求・採用・商品問い合わせ)
- 対応時間(初回返信までの時間)
- 月次推移(繁忙期・閑散期の分析)
- 担当者別の対応件数
データを基に改善ポイントを抽出することで、問い合わせ削減や業務効率化につながります。
まとめ
問い合わせ管理ダッシュボードは、単なる「一覧管理ツール」ではなく、
対応スピード、顧客満足度、社内連携、引き継ぎ効率、分析による改善までを
一気通貫で支える基盤です。
ステータス・担当振り分け・通知・コメント・集計を正しく設計することで、
どの業界でも再利用できる普遍的な仕組みを構築できます。
本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する
株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。
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