予約カレンダーと申込フォームを連携させる方法

予約システムでは、「カレンダー上で空き枠を選ぶ画面」と「申込情報を入力するフォーム」が分かれていることが多くあります。 この2つをどう連携させるかで、UXとシステム側の整合性が大きく変わります。

この記事の目的
・空き枠選択 → フォーム入力 → 予約確定の一連の流れを整理する
・時間枠IDやリソースIDの持ち回り方を理解する
・二重予約を防ぐための基本パターンを把握する

1. 情報の流れを整理する

まずは、ユーザーとシステムの間でどんな情報が行き来するかを整理します。

予約カレンダーの空き状況表示パターン集時間枠設計の実務ガイド(業種別サンプル) で決めたルールを、フォーム側にどう引き継ぐかが設計のポイントです。

2. 典型的な連携パターン

2-1. カレンダー → フォームの一方向連携

2-2. フォーム内で日付・時間を選択できるパターン

前者は「カレンダー画面で視覚的に選ばせたい」場合、後者は「フォーム1画面で完結させたい」場合に向いています。

3. 時間枠ID・リソースIDの扱い方

二重予約を防ぐには、単に「日付+時間帯のテキスト」だけではなく、システム内部で一意なIDを持つことが重要です。

フォームから送信されるデータには、この時間枠IDを含めておき、 予約登録時に「その時間枠IDがまだ空いているか」をチェックすることで、二重予約を防ぎます。

4. 二重予約を防ぐための基本パターン

二重予約防止のためには、最低限次のような仕組みを検討します。

このあたりは、問い合わせのステータス設計に近い考え方で、ステータス管理の運用ルールと失敗しにくい設計 の応用と捉えることもできます。

5. 業種別の連携イメージ

最後に、業種別のざっくりとした連携イメージを挙げておきます。

まとめ

予約カレンダーと申込フォームの連携は、「ユーザーにとっての自然な流れ」と「システムにとって扱いやすい情報構造」の両方を満たす必要があります。 空き枠選択画面で決まった情報を、時間枠ID・リソースIDとしてフォームに引き継ぎ、 予約登録時に二重予約を防ぐチェックを行う──この一連の流れを設計しておくことで、業種を問わず安定した予約システムを構築しやすくなります。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)