卸売・商社の見積は、単価の比較だけでは成立しません。 実務では、MOQ(最小ロット)・希望納期・分納可否・直送(ドロップシップ)・荷姿・支払条件で可否と金額が変わります。 フォーム設計が浅いと、見積を作り直す差し戻しが増え、返信が遅れて取り逃します。ここでは“成立条件を取り漏らさない”設計をまとめます。
まず、成立条件を固定しないと、単価を出しても意味がありません。 最初のフォームで、少なくとも次の軸は取ります(選択式中心が現実的です)。
卸売では、相手が型番・品番を持っているケースと、用途だけで相談するケースが混在します。 入口を分けないと、入力が重くなります。
型番・品番の入力補助(サジェスト等)を入れる場合は 型番・品番検索のUX(サジェスト機能) の考え方で、入力負担と精度を両立しやすいです。
荷姿(パレット/ケース)、梱包形態、温度帯(常温/冷蔵/冷凍)などは、後から出ると金額と可否が変わります。 ただし詳細を最初から取ると離脱するので、「要否」だけ先に取る設計が有効です。
見積依頼は、最初から完璧を求めると入力が重くなります。 成立条件だけ押さえたら、残りは不足項目として自動で追加回収した方が、返信が速くなります。
不足情報の追加回収は 追加情報取得オートメーション の考え方が土台になります(不足条件を自動抽出→追加入力フォームへ誘導)。
卸売・商社の見積は、仕入先確認や社内稟議(与信/掛け条件)で止まりがちです。 ステータスを最小セットで持つだけで、営業の“手戻り”が減ります。
ステータス設計は ステータス管理の運用ルール の「トリガーを明確にする」が効きます(例:仕入先回答待ち、与信確認待ち、見積提出済み)。
業種全体の整理(見積→受注→出荷→請求)を俯瞰するなら、 卸売・商社(BtoB企業)向け を入口にして、必要機能を切り出すと設計が早いです。
卸売・商社の見積フォームは、単価より「成立条件(ロット・納期・分納・直送)」の回収が先です。 型番がある相手/用途相談の相手で入口を分け、物流条件は要否だけ先に取り、残りは送信後に追加回収する。 この設計で、差し戻しが減り、見積回答のスピードと精度が上がります。