型番・品番検索のUXを高める入力補助・サジェスト機能

BtoBサイトでは、「型番が分かっている前提」の検索が非常に多くなります。 ところが、実際の現場では「うろ覚えの型番」「途中までしか分からない」といったケースも多く、素朴な検索ボックスだけでは辿り着けないことも少なくありません。

この記事で扱うこと
・型番検索にありがちなつまずきポイント
・入力補助・サジェスト機能の代表的なパターン
・既存の絞り込み検索との役割分担

1. 型番検索でよくあるつまずき

型番・品番検索でユーザーが迷いやすいポイントは、次のようなものです。

こうした状況に対しては、絞り込み検索UIのパターンと実装の考え方 のような「条件絞り込み」とは別に、型番専用のUXを用意した方が効果的です。

2. 入力補助・サジェストの基本パターン

2-1. 前方一致サジェスト

2-2. 部分一致サジェスト

2-3. 曖昧入力の許容

これらの基本パターンは、製造業向けWebシステム活用アイデア のような、型番ベースでやり取りが多い業種で特に効果を発揮します。

3. 型番が分からないユーザーへのフォロー導線

型番検索は便利な一方で、「そもそも型番が分からないユーザー」を取りこぼしてしまう危険もあります。 そのため、検索ボックスの近くに次のような導線を用意しておくと安心です。

これらは、製品カタログ検索の絞り込み条件設計パターン で整理した他の検索導線との役割分担になります。

4. 旧型番・代替品との関係をどう見せるか

型番検索で重要なのが、旧型番と代替品の扱いです。

代替品との比較表示については、製品比較表の作り方|差分強調と情報整理の実践例 の考え方と共通します。 一覧の時点で「この型番は終了、こちらが現行品」というメッセージを出せると、問い合わせ件数も減らしやすくなります。

5. 検索履歴・よく使う型番の活用

頻繁に利用される型番がある場合は、履歴や「よく検索されている型番」を活用することでUXを改善できます。

こうしたデータは、問い合わせ集計レポートの作り方 と同様の考え方で蓄積・可視化していくと、製品整理やサイト改善にも活かせます。

まとめ

型番・品番検索のUXを高めるポイントは、「完璧に覚えているユーザー」だけでなく、うろ覚えのユーザーや旧型番しか知らないユーザーもスムーズに目的の製品へ導くことです。 前方一致・部分一致・曖昧入力の許容に加え、代替品の提示や履歴活用、用途別検索への逃げ道を組み合わせることで、現場で実際に役立つ型番検索へ近づけていくことができます。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)