建設・工務店の見積は「現場調査に行ってから」条件が判明し、追加質問と差し戻しが連鎖しがちです。 特に、工事範囲の曖昧さ(どこまでやるか)と工期・制約条件(在宅/騒音/搬入)が揃わないと、積算(概算→詳細)も日程調整も止まります。 ここでは、現場調査予約フォームの時点で“後工程が詰まる原因”を先に回収する設計をまとめます。
現場調査の予約フォームを“カレンダー予約”だけにすると、現場で聞くべきことが当日まで残ります。 結果として、現調後に「図面がない」「寸法が不明」「工事範囲が曖昧」になり、積算が止まります。 フォームの目的は、訪問前に“積算の前提”を最低限固めることです。
重くしすぎると離脱するため、まずは次の“差し戻し頻出項目”に絞ります(ファイル添付は任意でもOKです)。
不足情報を“後から取りに行く”前提を組むなら、 見積依頼後の追加情報取得オートメーション の考え方で、送信後に「不足している前提」だけ追加入力してもらう設計にすると現場が止まりにくいです。
現調は、移動時間・駐車・入館手続き・施主都合でズレます。 最初から15分刻みなどにすると破綻しやすいので、午前/午後や2時間枠など、粗い枠で安定させた方が運用が続きます。
枠の粒度の決め方は、 時間枠設計の実務ガイド の「揺れ(ズレ)を吸収できる粒度で設計する」がそのまま使えます。
現調前にステータスが曖昧だと、誰が次に動くか分からず放置されます。 まずは以下のように、前工程(予約確定)と後工程(積算・提案)を分けると実務が回ります。
ステータスを増やしすぎない考え方は、 ステータス管理の運用ルール の「トリガーを明確にする」「最小セットから始める」が安全です。
建設・工務店領域の全体像(現調→積算→見積→契約→工程)を俯瞰するなら、 建設・工務店向けシステム開発例 から機能の優先度を整理すると、要件がブレにくいです。
現場調査予約フォームは、日程だけでなく「積算が止まる原因(図面・写真・希望工期・工事区分)」を先に回収するのが要点です。 枠は粗く、ステータスは前工程/後工程が分かる最小セットで運用する。 この設計にすると、現調後の差し戻しが減り、見積提出までの速度が上がります。