建設・設備工事向けWebシステム活用アイデア

建設会社・設備工事会社様向けに、現場ごとの情報共有や見積・請求・協力会社対応といった日々のやり取りを整理し、「紙やExcelだけに頼らない」形にしていくためのWeb活用パターンをまとめました。

建設・設備工事業界向け

対象:建設会社/設備工事会社の営業・工事管理・総務部門

新築・改修・設備更新など案件単位で動く業態を想定し、「現場情報」「進捗」「関係者とのやり取り」をWeb側で整理することを目的としたページです。

こんな企業様に向いています

次のような状況の企業様を主な対象としています。

  • 現場ごとの図面・写真・打合せメモが、紙ファイルやバラバラのフォルダに分散している。
  • 協力会社からの見積や請求書がメール・FAX・紙で届き、案件別に整理する手間が大きい。
  • 定期点検・保守契約の更新時期を把握しきれず、「期限直前に慌てて対応する」ことが多い。

よくある課題

1. 現場情報が担当者の頭と紙ファイルに依存している

現場ごとの図面・見積・工程表・写真などが、担当者個人のPCや紙ファイルに閉じてしまい、他のメンバーや経営層からは状況が把握しにくいという声をよく伺います。

2. 協力会社とのやり取りがメールと電話に偏っている

見積依頼・発注・出来高・請求額など、金額の絡むやり取りがメールと電話に分散し、「どの案件でいくらまで決めたのか」が後から追いづらい状態になりがちです。

3. 定期点検・保守の更新漏れが発生しやすい

竣工後の保守契約や法定点検の期限管理がExcelや紙台帳のままで、担当者の異動や現場数の増加にともない更新漏れリスクが高まっているケースもあります。

制作可能なWebシステムの組み合わせ例

既存の会社サイト・採用サイトとは切り離しつつ、案件管理や協力会社対応に関わる部分だけをWeb化する構成を想定しています。

代表的なWebシステム例

  • 工事名・工事種別・元請/下請区分・担当者・工期などをキーに、図面・見積書・写真・打合せ議事録などを1画面に集約するポータルです。
    社外とは連動させず、社内専用の「現場台帳」のWeb版として位置づけることで、セキュリティと運用のバランスを取りやすくなります。
    竣工後も、定期点検や追加工事の情報を同じ案件に紐付けて蓄積していくことができます。

  • 案件ごとに発行したIDを元に、協力会社が見積金額や出来高、請求額を入力できるフォームです。
    ファイル添付にも対応させることで、メールではなくWeb経由で見積書や請求書を収集することができます。
    受付内容はCSVでダウンロードできるようにしておくと、社内の会計システムやExcel台帳への転記もスムーズです。

  • スマートフォンから作業実績・人数・作業時間・安全上の気づきなどを入力し、写真もその場で添付できる現場日報フォームです。
    紙の日報をそのまま転記するのではなく、「本社が把握したい最低限の項目」に絞ることで、現場の負担を抑えつつ情報を集約します。
    日報は案件ポータルと連動させ、工程別や日別で閲覧できるようにすることも可能です。

  • 竣工後の保守契約・法定点検・保証期限などを案件ごとに登録し、更新予定をカレンダー形式で管理する仕組みです。
    「3か月前に担当者へメールで通知」「月初に一覧をCSV出力」といったシンプルな運用から始められます。
    既存のExcel台帳をインポートして初期登録することも想定しています。

  • BtoB向けの施工事例を分かりやすく整理し、同じような工事を検討している企業からの見積相談を受け付けるページです。
    事例ごとに「工事種別」「建物用途」「工期」「概算規模」など、最低限のスペックを整理して掲載しておくことで、営業資料としても使いやすくなります。
    相談フォームでは、既存建物の状況や希望時期など、初回ヒアリングで必ず確認する項目だけに絞ることを想定しています。

活用シーンの具体例

現場と本社で同じ情報を見ながら打ち合わせ

現場ポータルに最新の図面・写真・日報がまとまっていることで、オンライン会議でも同じ画面を見ながら状況確認ができ、メールでの資料やり取りが減ります。

協力会社との金額調整を案件ごとに整理

協力会社用フォームを通じて見積・請求を受け付けることで、「どの案件でいくらの見積をもらい、最終いくらで発注したのか」を案件単位で追いやすくなります。

保守・点検の更新漏れ防止

保守更新カレンダーで期限を一覧管理することで、「あの現場の点検期限がいつだったか」を担当者の記憶に頼らずに把握でき、営業フォローのタイミングも取りやすくなります。

将来的な拡張オプション(例)

まずは現場情報の整理から始め、徐々に次のような拡張も検討できます。

  • 案件別に収支サマリを表示する簡易ダッシュボード機能
  • 協力会社ごとの受注実績を集計し、発注量や単価の傾向を確認できる機能
  • 日報データをもとに、工種ごとの工数実績を一覧するレポート機能
  • 保守・点検の更新案内メールを、自動配信スケジュールで管理する機能
  • 施工写真の中から「公開してよいもの」だけを選び、事例ページと連携する仕組み
  • 安全パトロール記録や是正指示の履歴を、案件ごと・協力会社ごとに検索できる機能
  • 見積・請求データのCSV出力を、会計ソフトへのインポート形式に合わせてカスタマイズする機能
  • 社内向けのお知らせや要注意事項を、案件ポータル上に表示する掲示板機能
  • モバイル端末からのアクセスを、現場ごと・権限ごとに制御するログイン機能
  • 顧客ごとの建物・設備台帳として再利用できるよう、複数案件をまとめて閲覧する機能

導入までの流れ(例)

  1. 現在お使いの台帳・Excel・紙ファイルの状況をヒアリングし、「何をWebに乗せるか」の範囲を確認します。

  2. 案件単位・現場単位など、どの粒度で情報をまとめるかを決め、画面構成のラフ案を作成します。

  3. 必要な項目・フォーム・一覧画面を整理し、初期構成案と概算費用をご提案します。

  4. ご承認いただいた内容にもとづき、画面デザインとシステム部分を実装し、テスト環境で動作確認を行います。

  5. 実際の案件データやダミーデータを使って運用テストを行い、調整後に本番環境へ反映します。

建設・設備工事向けのWebシステム構成について相談したい方へ

「まずは現場台帳だけWeb化したい」「協力会社とのやり取りを整理したい」など、部分的なご相談からでもお気軽にお問い合わせください。

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