不動産の内見予約導線設計|空室確認・鍵手配・申込までをステータスで迷子にしない

不動産の内見は「予約が取れたら終わり」ではありません。 実務では、空室確認鍵手配(キーボックス/管理会社/現地対応)現地案内、そして申込〜入居審査へ連続します。 フォームが単純すぎると、どこで止まっているか分からず放置が発生します。ここでは、内見の導線とステータス設計を実務寄りにまとめます。

この記事の対象読者
・内見予約の電話・メール対応が多く、取りこぼしが気になる不動産会社の担当者
・鍵手配や管理会社確認で段取りが遅れがちな方
・内見から申込に繋げる歩留まりを改善したい方

1. 内見予約フォームは「物件特定」を最短でできる形にする

内見で最初に必要なのは、希望条件の細かいヒアリングではなく、物件の特定です。 物件が特定できないと、空室確認も鍵手配も始まりません。

2. 希望日時は「第1〜第3+時間帯」で回収し、確定は後でよい

管理会社確認や鍵手配で、即時確定できないことが多いのが不動産です。 日時を確定させようとしてフォームを重くするより、候補を集めて運用で確定する方が現実的です。

候補日で回す設計は、 第1〜第3希望を使った日程調整 の考え方がそのまま使えます(確定前提を外すだけで、対応が速くなることが多いです)。

3. 鍵手配の分岐を先に作る(キーボックス/管理会社/現地対応)

内見が詰まる最大要因の一つは鍵です。 フォーム側で次の分岐が取れていると、担当者の動きが明確になります。

4. ステータスは「内見前工程」と「内見後工程」を分ける

内見は前工程(確定・段取り)と後工程(申込・審査)が別物です。 ステータスを一続きにしない方が、放置が減ります。

ステータス設計の基本は、 ステータス管理の運用ルール の「いつ・誰が・どうなったら変えるか」をトリガーとして決めることです。

5. 予約カレンダーを使うなら「空き表示」より「確定フロー」を先に設計する

カレンダーを入れても、管理会社確認が必要なら即確定はできません。 「仮予約(候補受付)」と「確定(鍵手配完了)」を分けるなど、確定フローを先に作るのが順序です。

カレンダー表示の基本パターンは 予約カレンダーの空き状況表示パターン を土台にしつつ、不動産では“確定=段取り完了”の意味を持たせるのがポイントです。

不動産業の全体像(内見→申込→審査→契約)を俯瞰するなら、 不動産向けシステム開発例 から機能の優先順位を整理すると、要件が迷子になりにくいです。

まとめ

内見予約は、物件特定→空室確認→鍵手配→内見→申込へ連続するため、フォームとステータスを一体で設計するのが要点です。 候補日回収で運用を回し、鍵手配の分岐を先に取り、前工程/後工程でステータスを分けると放置が減ります。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)