是正指摘は、増えること自体が問題ではありません。
問題は「閉じない」ことです。閉じないと、同じ場所で同じ指摘が出て、検査前にまとめて火を吹きます。
ここでは、是正を“確実に閉じる”ために必要な、期限・再確認・クローズ条件を、最短の動線でつなぐ考え方を整理します。
写真と指摘をチケット化する前提は 施工写真・是正指摘をチケット化 が分かりやすいです。
是正が閉じない現場は、対応が終わった瞬間に「終わった扱い」になってしまいます。
でも、実務では“直したつもり”が一番危険です。
「再確認」を画面上の1アクションにして、クローズまで一気に進められるようにしておくと、現場が止まりません。
期限を「今日中」「今週中」にすると、必ず滑ります。
検査日や工程の節目から逆算し、期限を2段階くらいに刻む方が運用が安定します。
クローズ条件を増やしすぎると、現場が入力で疲れます。
最初は、次の3点が揃えば閉じられるくらいが現実的です。
「チェック項目」は自由記述より選択式が強いです。集計と再発防止に繋がります(CAPA)。
再確認でNGが出るのは珍しくありません。
ここで往復が長いと、現場のやる気が落ちます。
差し戻し・例外を先に潰す設計は、ステータス遷移図 を一度書くとブレが減ります。
是正一覧を眺める運用は、件数が増えるほど破綻します。
先に拾うべきは「期限を超えそう」「再確認が止まっている」「同じ場所で繰り返している」の3つです。
通知は「全員にばらまく」より、必要な人に段階で届く方が効きます(通知設計)。
是正を閉じるために必要なのは、機能の多さではなく、動線の短さです。
登録→対応→再確認→クローズを一気通貫にし、期限は検査日から逆算して「対応期限」「再確認期限」を分ける。
インテンスで設計する場合も、クローズ条件は最小(写真・チェック・承認)に絞って、差戻し時の最短ルートを先に作るのが安定します。