8D/CAPAを“形だけ”にしない是正処置ワークフロー|暫定→恒久→効果確認の詰まり対策

8DやCAPAは、作り方を知っていても回りません。
回らない理由はだいたい同じで、「暫定対策で止まる」「効果確認がやられない」「横展開が口約束で終わる」
原因分析の手法(なぜなぜ、特性要因図)が正しくても、ワークフローが弱いと最後に崩れます。

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1. 8D/CAPAが止まる“3つの場所”を先に潰す

この3点は“人の頑張り”では解決しません。画面とステータスで固定します。

2. 1案件の基本構造:クレーム/不具合 → 原因 → 対策 → 効果 → 横展開

画面の背骨は単純です。複雑にすると入力が嫌われます。

原因の書き方そのものは現場の流儀がありますが、少なくとも「仮説」と「確定」を同じ欄に混ぜないだけで、読みやすさが変わります。

3. ステータス設計:曖昧な“進行中”を作らない

ステータスは細かすぎても回りませんが、雑だと止まります。8D/CAPAなら次くらいが現実的です。

「実施済(確認待ち)」を入れるのがポイントです。やった本人は完了のつもりでも、確認側から見ると未完了のことが多いからです。

4. 証跡(添付)を“あとから探せる”形で残す

是正処置は、文章だけだと説得力がありません。現場写真、手順書改定、検査記録、試験結果が揃って初めて強くなります。
添付を単に貼るのではなく、用途を選ばせます(後で探せる)。

「探せる」状態を作るという点では、評価データ整理と同じ発想です。

5. 恒久対策がECO待ちで止まる場合の逃げ道

恒久対策が設計変更・工程変更に触れると、ECOが通るまで進みません。
ここでCAPA側を放置すると、結局、期限だけが過ぎます。
対策として、CAPAとECR/ECOをリンクし、どこで止まっているか見えるようにします。

ECR/ECOの設計そのものは 設計変更の申請フロー を土台にすると作りやすいです。

6. 横展開:対象リストを“作って終わり”にしない

横展開は、対象の列挙だけだと必ず漏れます。
「誰が確認し」「何をもって完了とするか」を、対象ごとに持てる形にします。

インテンスでも、横展開は“良いこと”として扱われがちですが、実務ではここが一番漏れやすいので、画面側で手当てします。

まとめ

8D/CAPAを回す鍵は、原因分析のテクニックより、暫定→恒久→効果確認→横展開が止まらないワークフローです。確認待ちを明示し、証跡を用途別に残し、ECO待ちを見える化する。これで「形だけのCAPA」から抜けやすくなります。
品質領域の実装イメージは 製造業向けシステム開発例 とも近い話です。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)