顧問先ごとの業務メニュー・料金テーブルをまとめる管理画面の例

顧問契約の内訳が整理されていないと、日々の業務で少しずつ困る場面が増えていきます。
新規契約の見積金額が担当者によって変わる、請求に含めるべき作業が抜ける、担当者が替わったときに「この顧問先は何が契約に入っているのか」が分からない。
ここでは、顧問先ごとの業務メニューと料金テーブルを、見積・請求・社内引継ぎまで扱いやすい形で管理する画面設計を確認します。

関連テーマ
・顧問先ポータルの土台:顧問先ポータル設計
・期限カレンダー(業務が増えるほど重要):申告・納付期限のアラート
・職員の稼働を一覧化:タスク進捗ダッシュボード

顧問先契約台帳の管理画面イメージ

顧問先契約台帳 契約・料金・業務メニューを一覧確認
顧問先数 184
改定予定 12
請求確認 7
特記事項あり 31

顧問先別 契約状況

顧問先
契約状態
含まれる業務
操作
株式会社サンプル製作所
active
顧問 / 記帳 / 給与
田中商店
nextあり
顧問 / 年調 / 決算
合同会社アオイ
見直し中
顧問 / 融資資料

確認が必要な契約

従業員数の増加 給与計算 18名 → 24名。料金条件の確認が必要です。
決算月の変更 契約メニューと期限カレンダーの更新が必要です。
オプション追加 税務調査立会の追加見積を作成中です。

顧問先ごとの契約状態、含まれる業務、料金条件の確認ポイントを同じ画面に置くと、担当交代時の確認が短く済みます。

1. “メニュー”と“料金”を分けて持つ(同じ表で管理しない)

よくある失敗が、Excelの1表で「メニュー名」「単価」「顧問先ごとの特記事項」を全部入れてしまうことです。
最初は便利に見えても、契約数が増えるほどシートが増え、どれが最新なのか判断しにくくなります。
管理画面で扱う場合は、データ構造を次のように分けておくと後から直しやすくなります。

メニューと料金を分けて管理する構成イメージ

01 業務メニュー

記帳代行、給与計算、年末調整、決算申告など、作業の種類をマスタ化します。

02 料金テーブル

月額、件数単価、従業員数別、税目別など、金額の決まり方を管理します。

03 顧問先契約

顧問先ごとに、含まれるメニューと例外条件を紐づけます。

「メニュー」と「料金」を分けると、料金改定時にも全顧問先の設定を一括で確認しやすくなります。

2. メニュー設計:名前をそろえるだけで引継ぎが短くなる

メニュー名の揺れは、請求漏れや説明のブレにつながります。
「給与」「給与計算」「給与代行」のような表記が混在すると、一覧で見ても同じ業務なのか別業務なのか分かりにくくなります。
現場で使われる言葉を採用しつつ、メニューの粒度はあらかじめ決めておくのが安全です。

年末調整はメニュー分解の例として分かりやすい業務です。入力が止まりやすいポイントは 年末調整フォーム設計 でも触れています。

3. 料金テーブル:月額だけでなく“条件差分”を持てるようにする

顧問先の契約は、月額固定だけでは済まないことが多くあります。
同じ「給与計算」でも、従業員数、役員報酬改定の有無、入退社手続きの頻度によって工数は変わります。
そのため、料金テーブル側には、金額だけでなく「どの条件で変わるのか」を持たせておくと、契約更新時の説明がしやすくなります。

“工数が増える条件”を先に列挙しておく
料金そのものは後から決めても構いません。先に条件を整理しておくと、契約更新や見積説明のときに「なぜ金額が変わるのか」を伝えやすくなります。

料金テーブル編集画面イメージ

料金テーブル:給与計算 条件別の料金差分を管理
条件
基準
料金
適用
基本料金
5名まで
月額 15,000円
標準
従業員追加
6名以降
1名 1,200円
従量
年末調整
1名あたり
2,000円
季節業務
役員報酬改定
発生時
別途見積
要確認

単価だけでなく「何名まで」「どの条件から別料金か」を持たせると、見積と請求の前提を確認しやすくなります。

4. 顧問先契約画面:例外を“自由記述だけ”にしない

顧問先ごとの例外は必ず出ます。
ただし、すべてを自由記述で残すと、後から検索できず、担当者の記憶に依存します。
おすすめは、例外を次の3つに分けて管理することです。

メモを完全にゼロにはできません。だからこそ、検索できる項目を先に分け、メモは補足に限定しておくと確認作業が短くなります。

5. 見積・請求と繋げるなら「確定版」を作る

運用で問題になりやすいのが、「今月の請求はこの契約内容で合っているのか」という確認です。
契約内容をその都度上書きすると、過去の請求時点で何が有効だったのか分からなくなります。
そのため、契約内容には“確定版”の考え方を入れておくと安全です。

契約の active / next 管理イメージ

15:42 LTE 84%

契約更新確認

次回請求に反映される契約内容を確認します。

顧問先 田中商店
現在の契約 active:月額 55,000円
改定予定 next:月額 62,000円

改定内容の確認ポイント

変更理由:従業員数 8名 → 13名
追加業務:給与計算、年末調整対象者の増加
反映日:2026年4月請求分から
確認状態:担当者確認済み、最終承認待ち

現在有効な契約と改定予定を分けておくと、請求月の確認と契約更新の説明がしやすくなります。

「改定予定」を持っておくと、更新時期に慌てずに済みます。期限管理の考え方は 期限カレンダー設計 と相性が良いです。

まとめ

顧問先ごとの業務メニューと料金を管理するなら、業務メニュー、料金テーブル、顧問先契約を分けて持つことが重要です。
顧問先契約は“チェック+条件+短メモ”で管理し、見積・請求と連動させる場合は active / next のように確定版を分けておくと、請求漏れや説明のブレを減らせます。
インテンスで作る場合も、いきなり請求まで一体化するより、まずは契約台帳を固め、次に期限(アラート)や稼働(ダッシュボード)へ広げる進め方が現実的です。
士業向けの全体像は 士業事務所向けシステム開発例 にも載せやすいテーマです。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)