施術院・クリニックの問い合わせは、予約の相談、症状の確認、持ち物、料金、回数券、キャンセル、物販…と幅が広く、 しかも電話・LINE・メールなど窓口が散りがちです。
ここがバラけると「前にも同じ説明をした」「誰が何を約束したか分からない」「患者からすると話が通っていない」といった不満につながります。 対策は、問い合わせを“チケット化”して患者単位の履歴に紐づけることです。
履歴が役に立つかどうかは、情報量ではなく要点が揃っているかで決まります。 最小で次を押さえると、現場では十分に回ります。
問い合わせ種別の切り方は 問い合わせ種別プルダウンの設計 がベースになります。 テンプレ運用は 自動返信テンプレ設計 の考え方を転用できます。
よくある失敗は、テンプレを“文章集”にしてしまうことです。 文章だけだと、必要な確認が抜けます。テンプレは次の2つをセットにします。
この形にすると、新人でも「聞き漏れが減る」し、記録も自然に揃います。 入力の離脱を減らす文言設計は エラーメッセージ設計 と同じで、 相手が迷うポイントを先回りするだけです。
患者紐づけを厳密にやろうとすると、電話番号違い・家族代行・メール変更で破綻します。 現場で回すなら、次のように割り切るのが現実的です。
「ログを残す」「権限で見せ分ける」は、医療・施術系だと特に重要です。 全体の考え方は 権限・ログ設計のセキュリティ観点 をベースにすると迷いが減ります。
履歴を残しても、放置されると意味がありません。そこで、追いかけるべきものだけを タグとステータスで拾えるようにします。
ダッシュボードで見せるなら、一覧レイアウトは 問い合わせ管理ダッシュボードのレイアウト が参考になります。 タグを改善に回すなら タグをレポートに活かす方法 もあわせてどうぞ。
最後に効くのは、患者画面に“会話の流れ”が見えることです。施術メモと同じで、 「前回どうだったか」を読むだけで、次の一言が変わります。
問い合わせ対応は、テンプレを整えるだけでは安定しません。患者に紐づく履歴として残り、 次回の対応が早くなる形にすることで、現場のストレスが減ります。 インテンスでも、窓口が散りがちな業務ほど「履歴の置き場所」を先に決めてから、テンプレやタグを整える進め方をよく採ります。