問い合わせ対応を履歴化する:テンプレと患者紐づけの考え方

施術院・クリニックの問い合わせは、予約の相談、症状の確認、持ち物、料金、回数券、キャンセル、物販…と幅が広く、 しかも電話・LINE・メールなど窓口が散りがちです。

ここがバラけると「前にも同じ説明をした」「誰が何を約束したか分からない」「患者からすると話が通っていない」といった不満につながります。 対策は、問い合わせを“チケット化”して患者単位の履歴に紐づけることです。

この記事の狙い
・問い合わせを「残る形」にして、説明のムラを減らす
・テンプレを使いつつ、個別事情も残せる仕組みにする
・患者画面に紐づけて、次回の対応を早くする

1. 履歴化の最小セットは「いつ・誰が・何について・どう返したか」

履歴が役に立つかどうかは、情報量ではなく要点が揃っているかで決まります。 最小で次を押さえると、現場では十分に回ります。

問い合わせ種別の切り方は 問い合わせ種別プルダウンの設計 がベースになります。 テンプレ運用は 自動返信テンプレ設計 の考え方を転用できます。

2. テンプレは「返信文」より「確認項目」とセットにすると強い

よくある失敗は、テンプレを“文章集”にしてしまうことです。 文章だけだと、必要な確認が抜けます。テンプレは次の2つをセットにします。

この形にすると、新人でも「聞き漏れが減る」し、記録も自然に揃います。 入力の離脱を減らす文言設計は エラーメッセージ設計 と同じで、 相手が迷うポイントを先回りするだけです。

3. 患者への紐づけは「同一人物判定」を割り切ると回る

患者紐づけを厳密にやろうとすると、電話番号違い・家族代行・メール変更で破綻します。 現場で回すなら、次のように割り切るのが現実的です。

3-1. 現実的な紐づけルール(例)

「ログを残す」「権限で見せ分ける」は、医療・施術系だと特に重要です。 全体の考え方は 権限・ログ設計のセキュリティ観点 をベースにすると迷いが減ります。

4. タグとステータスで“追いかけるもの”だけ拾う

履歴を残しても、放置されると意味がありません。そこで、追いかけるべきものだけを タグとステータスで拾えるようにします。

ダッシュボードで見せるなら、一覧レイアウトは 問い合わせ管理ダッシュボードのレイアウト が参考になります。 タグを改善に回すなら タグをレポートに活かす方法 もあわせてどうぞ。

5. 患者画面に「会話の流れ」を残すと、説明が早くなる

最後に効くのは、患者画面に“会話の流れ”が見えることです。施術メモと同じで、 「前回どうだったか」を読むだけで、次の一言が変わります。

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まとめ

問い合わせ対応は、テンプレを整えるだけでは安定しません。患者に紐づく履歴として残り、 次回の対応が早くなる形にすることで、現場のストレスが減ります。 インテンスでも、窓口が散りがちな業務ほど「履歴の置き場所」を先に決めてから、テンプレやタグを整える進め方をよく採ります。

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