承認が必要な業務は、だいたい詰まります。
「誰が承認するのか曖昧」「承認待ちが放置」「差し戻し理由が残らない」「承認した後に条件が変わる」など、
システムの問題というより、ルールと状態管理が足りないのが原因です。
この記事では、承認を運用に落とすための設計ポイントを整理します。
承認フローを作る前に、承認が必要な条件を決めます。ここが曖昧だと、現場が毎回迷います。
承認条件は、後で集計できるようにタグ化しておくと改善が回ります(タグを改善に活かす)。
承認待ちが詰まるのは、状態が粗いからです。
最低でも次の状態は分けると運用が回ります(ステータス設計は 実例 と整合)。
差し戻しの文言や入力項目は、エラー設計(離脱を減らす)の発想で、
“何を直せば通るか”を明確にするほど、やり取りが減ります。
承認は「急ぎじゃない」と見なされやすいので、期限がないと放置されます。
一次回答期限の考え方(SLA)を流用し、承認にも期限を持たせます。
承認は責任が伴います。だからこそ、権限とログを軽視すると事故ります。
最低限、次を残します(権限・ログ設計)。
インテンスでは、承認理由が自由記述だけだと品質が揺れやすいので、
理由のテンプレ(選択肢+補足)を用意する形に寄せることが多いです。
見積条件が多く、例外対応(キャンセル、人数減、室料・料理条件)が出やすい領域です。
業務像は ホテル向け を前提に、
団体見積(条件差分)で例外が出たときだけ承認に回す設計が現実的です。
追加整備や部品変更で金額が動きやすい領域です。業務像は 自動車販売・整備・タイヤショップ向け を前提に、
「追加作業の承認」「部品変更の承認」「返金例外の承認」をステータスと通知で揃えると、現場の揉めが減ります。
承認フローは、ワークフロー機能よりも“状態と期限”が本体です。
承認条件を先に決め、承認待ち・差し戻し・再申請を分け、期限と通知で放置を防ぐ。
さらに権限とログを揃えれば、承認が原因の詰まりが大きく減ります。