動物病院の予約と事前問診設計|再診・ワクチン・手術説明の“前提差”をフォームで吸収する

動物病院の予約が回りにくい理由は、予約種類が多いことだけではありません。 同じ「受診」でも、初診と再診、犬猫など種別、ワクチン・予防・不妊去勢・手術説明などで、必要な前提情報と所要時間が大きく違います。 ここを一つの予約フォームで均すと、当日受付で問診を取り直すことになり、診療の流れが詰まります。

この記事の対象読者
・動物病院で電話対応と受付が混雑し、診療開始が遅れがちな方
・予約枠は埋まるのに、当日オペが回らない(問診の取り直しが多い)方
・ワクチンや手術説明など、目的別に所要時間を安定させたい方

1. 入口で「受診タイプ」を分ける:同じ質問を全員に聞かない

動物病院では、入口の分岐だけで当日の負荷が変わります。 おすすめは「初診/再診」を最初に切り、その上で目的(ワクチン、予防、体調不良、手術相談など)を分岐させる構成です。

この分岐設計は、「問い合わせ種別を目的で切る」考え方と同じです。基本は 問い合わせ種別プルダウンの設計 を土台にすると、迷わせにくくなります。

2. 事前問診は“取り切る”より“診療が始められる状態”を作る

問診を全部取り切ろうとすると長くなり、送信率が落ちます。 実務上のゴールは、診療が始められる状態=最低限の前提危険信号が揃っていることです。

2-1. 最低限の前提(例)

2-2. 危険信号(トリアージに使う質問例)

即時バリデーション(入力漏れをその場で防ぐ)を入れるなら、文言と表示位置が重要です。設計の考え方は 即時バリデーション設計エラーメッセージ設計 をセットで押さえると、離脱が増えにくいです。

3. 予約枠は“目的別”に変える:同じ30分枠で回さない

ワクチンや予防は短く、体調不良は読めず、手術相談は説明が長い。 同じ枠で回すと、どこかで破綻します。目的別に枠の長さを変えるか、最低でも「説明が必要なメニューは別枠」にします。

区分 枠の例 備考
予防・ワクチン 短枠 定型の確認事項を事前回収
体調不良 標準枠 症状によって延長の可能性
手術相談 長枠 説明と同意、後日の手術枠へ

枠設計の考え方は 時間枠設計の実務ガイド が土台です。空き状況の見せ方は 空き状況表示パターン が参考になります。

4. 当日受付の詰まりを減らす:同意・注意事項を“事前に”渡す

手術や検査は、当日受付で説明すると詰まります。 事前に注意事項(絶食の有無、持ち物、来院時間)を自動返信で渡し、必要ならPDFやWebページで補足します。 「メールに何を入れるべきか」は 確認メールのチェックリスト をベースにすると抜けが減ります。

PDFとWebページの役割分担は PDF資料とWebページの役割分担 の考え方が使えます(注意事項はWeb、署名や同意の控えはPDFなど)。

5. 担当割当とステータス:診療の“止まりポイント”を見える化する

動物病院でも、予約は「連絡待ち」「確認待ち」で止まります。 とくに初診の情報不足、緊急度判断、手術相談の説明枠確保などは、誰がボールを持っているかが重要です。

ステータスの作り方は 運用ルールの決め方 を土台にし、担当割当(獣医/看護師/受付)の混在は 担当者割当ロジック を置き換えると整理しやすいです。

6. 送信後の追加回収:写真・動画・既往情報は“必要な時だけ”取りに行く

皮膚症状や歩様、嘔吐物など、写真・動画が診療に役立つことがありますが、初回から全員に求めると負担が重すぎます。 送信後に「必要な人だけ」追加回収する方が、送信率も現場も両立しやすいです。

追加回収の設計は 不足情報を後から取り切る の考え方がそのまま使えます。フォームを軽くしつつ、必要なケースだけ深掘りできます。

動物病院の全体像(予約・問診・顧客管理の考え方)を俯瞰するなら、動物病院向けシステム開発例 を入口に整理すると、予約だけ改善して終わらず、当日オペや再来院の流れまで設計できます。インテンスでも、目的別の枠設計と事前問診の組み合わせ相談が増えています。

まとめ

動物病院の予約は、初診/再診・目的別で前提が違うため、入口で分岐し、事前問診は“診療が始められる状態”を作るのが要点です。 危険信号の切り分け、目的別の時間枠、事前の注意事項共有、そして担当割当・ステータスで止まりポイントを見える化すると、受付の詰まりと診療遅れが減ります。

本記事は、Webシステム開発・スマホ自動変換「movo」・業務システム構築・フォームUX改善・EC支援を提供する 株式会社インテンスが、実際の開発プロジェクトで蓄積した知見をもとにまとめています。 株式会社インテンス(公式サイト)