試作・評価は、依頼が増えるほど「条件が足りない」「優先度が曖昧」「納期が勝手に決まる」といった混線が起きます。
原因は、依頼の入口がメールや口頭で、情報の粒度が揃わないことです。
この記事では、依頼フォームで前提を回収し、案件一覧で状況を見える化して回すための設計ポイントを整理します。
依頼フォームは、項目を増やすほど良いわけではありません。
ポイントは「後で必ず聞き返す条件」を最初から取ることです。項目整理は 項目整理・カテゴリー設計 の手順で進めるのが安全です。
添付(図面、仕様、現象ログ、写真など)が必要なケースは多いので、最初から添付欄を用意します(ファイル添付設計)。
ただし添付が増えるほど、参照権限が問題になるため、権限・ログ(権限・監査)は最初に決めます。
試作・評価依頼は、最初から完璧に揃うことは稀です。
差し戻しをメールで回すと、どの案件が止まっているかが見えなくなります。
そこで、差し戻しはステータスとして持ち、期限や依頼者側のToDoを明確にします(ステータス遷移)。
エラー表示や差し戻し文面は、雑にすると依頼者の負荷が上がります。文言は エラーメッセージ設計 の考え方で、何が不足で、何を出せば先に進むかを明確にします。
案件一覧は、単なる一覧ではなく“現場の盤面”です。
カラムは 問い合わせ管理のカラム設計 の考え方を流用すると、漏れが減ります。
担当割当は、完全自動に寄せるより「候補提示+確定」の混在が現実的です(担当者割当ロジック)。
担当ルールがあるなら、条件(対象カテゴリ、設備、技能)で候補を絞れると回りやすくなります。
評価設備や測定器は共有資源です。納期を守るには、設備予約(カレンダー)と案件を繋げる必要があります。
枠の考え方は 時間枠設計、空き状況の見せ方は 予約カレンダーの空き状況 を土台にします。
案件を見える化しても、結果が別フォルダに散ると意味が薄れます。
案件IDから試験結果へリンクできるようにし、結果は条件で引ける形にします(評価データを探せる形)。
また、技術問い合わせが発端の場合は、問い合わせナレッジ側(技術問い合わせのナレッジ化)に戻れる動線を作ると、再利用が進みます。
製造業の試作・評価は、依頼が増えた瞬間に“口頭の優先度”で回り始めて破綻しがちです。
業務像は 製造業向け を前提に、入口(依頼フォーム)と盤面(案件一覧)をセットで作るのが現実的です。
インテンスでも、依頼フォームを作るだけでなく、案件一覧のカラム・ステータス・設備枠まで含めて設計します。
試作・評価の“見える化”は、依頼フォームと案件一覧のセットで成立します。
後で必ず詰まる条件を入口で回収し、差し戻しを状態化し、案件一覧で担当・期限・詰まりを見える化する。
結果は案件IDから引ける形で格納し、再利用(ナレッジ化)に繋げると、改善が積み上がります。