取引候補を探している担当者は、会社概要だけでなく、製品の用途、対応範囲、導入実績、技術資料、問い合わせ先まで確認します。 スマートフォンでは、まず「自社の条件に合いそうか」を短時間で判断できることが重要です。
- 製品・サービスの概要
- 対応業界・用途・事例
- 仕様書・カタログ・資料ダウンロード
- 見積依頼・問い合わせ
BtoB企業のWebサイトは「業務中にパソコンで見るもの」と考えられがちです。確かに、仕様比較、見積作成、注文処理など、パソコンが中心になる業務は少なくありません。
しかし、最初の情報収集、展示会後の確認、営業先からの閲覧、既存顧客による資料検索、採用情報の確認など、スマートフォンが使われる場面も少なくありません。
対象になるのはBtoB ECだけではありません。製品やサービスを紹介するコーポレートサイト、技術資料を掲載するメーカーサイト、問い合わせ・見積依頼フォーム、採用ページなども含まれます。
このページでは、BtoBサイトでもスマホ対応が必要な理由と、ECサイト・コーポレートサイトそれぞれで優先して確認したいページ、既存サイトを活用した対応方法をご紹介します。
先に結論BtoBサイトも、スマホで使われる場面から優先順位を決めます
商品検索、在庫・価格、注文、再注文など、仕事を完了できる画面から確認します。
製品情報、技術資料、事例、問い合わせなど、比較に必要な情報を優先します。
基幹連携や独自機能を残す必要がある場合は、部分改修やスマホ自動変換も比較対象です。
BtoB商材では、問い合わせや商談に至る前に、担当者自身が企業サイトで製品、サービス、実績、技術情報などを確認することが一般的になっています。 最終的な比較や社内申請はパソコンで行うとしても、最初の接点がパソコンとは限りません。
こうした場面で文字が小さい、横に広い、メニューを操作できない、PDFの場所が分からないといった状態では、必要な情報へ到達する前に閲覧をやめられる可能性があります。 BtoBサイトのスマホ対応は、スマートフォンだけで商談や注文を完結させるためではなく、検討の初期段階や外出先でも、必要な情報を確認できる状態にすることが目的です。
「法人向けだからスマートフォンでは見られない」と考えるより、誰が、どの場面で、何を確認するのかを分けて考える方が実態に合います。
取引候補を探している担当者は、会社概要だけでなく、製品の用途、対応範囲、導入実績、技術資料、問い合わせ先まで確認します。 スマートフォンでは、まず「自社の条件に合いそうか」を短時間で判断できることが重要です。
既存顧客は、商品を探すだけでなく、再注文、納期確認、資料の再取得、担当窓口の確認などでサイトを利用します。 現場からアクセスする場合もあるため、型番検索やログイン後の画面までスマートフォンで確認できるかが問題になります。
自社の営業担当者が、訪問先で製品ページや導入事例を見せることもあります。 製造・施工・保守の現場では、図面、マニュアル、適合情報、連絡先をスマートフォンで確認することもあります。
求職者は、求人媒体で会社を知ったあと、コーポレートサイトや採用ページで事業内容、職場、制度、拠点などを確認します。 採用ページだけがスマホ対応していても、会社概要や製品情報がPC向けのままでは、企業全体を理解しにくくなります。
誰が・どこで・何を確認するかを分ける
候補企業、製品、仕様、事例を移動中や展示会後に確認します。
型番、在庫、納期、注文履歴、問い合わせ先を確認します。
訪問先や現場で製品情報、資料、マニュアルを開きます。
求人情報から会社を知り、事業内容や仕事、応募条件を確認します。
BtoB ECと法人向けコーポレートサイトでは、サイトの目的が異なります。 同じスマホ対応でも、商品を注文できることを優先するのか、問い合わせ前の情報確認を優先するのかによって、対象ページと検証内容が変わります。
| 比較項目 | BtoB EC・会員サイト | BtoBコーポレートサイト |
|---|---|---|
| 主な目的 | 商品検索、価格・在庫確認、見積、注文、再注文 | 会社・製品の理解、比較検討、資料請求、問い合わせ、採用 |
| 優先ページ | ログイン、商品一覧、商品詳細、カート、注文履歴、マイページ | トップ、事業・製品、実績、会社概要、採用、問い合わせ |
| スマホ特有の課題 | 検索条件が多い、表が横長、数量入力が難しい、注文画面が長い | 階層が深い、製品分類が分かりにくい、PDF中心、フォームが使いにくい |
| 既存システムとの関係 | 在庫、受注、価格、会員、決済、基幹システムとの連携が多い | CMS、問い合わせ管理、資料請求、採用管理などとの連携が中心 |
| 確認すべき成果 | 検索・注文を完了できるか、再注文まで進めるか | 目的の情報に到達できるか、問い合わせや応募へ進めるか |
コーポレートサイトだから閲覧だけできればよい、BtoB ECだから注文画面だけ直せばよい、という分け方では不十分です。 BtoB ECでは商品を知るための説明ページが必要であり、コーポレートサイトでも見積依頼、資料請求、会員向け資料などの業務機能を持つことがあります。
全ページを一度に作り替えられない場合は、利用頻度と事業への影響を見ながら対象を決めます。 特に次のページは、BtoB ECとコーポレートサイトの両方で確認しておきたい箇所です。
資料へのリンクを押しやすくすることと、PDF自体を読みやすくすることは別の課題です。PDF内の細かな表や図面、内容のHTML化については、必要な作業と対応範囲を個別に確認します。
採用に力を入れている企業では、専用の採用サイトや動画、社員紹介などを用意する例が増えています。 ただし、求職者が見るのは採用ページだけではありません。
求人媒体、SNS、学校からの案内などをスマートフォンで見たあと、そのまま企業名を検索してコーポレートサイトへ移ることがあります。 採用ページはスマートフォンで読みやすくても、事業内容や製品ページがPC向けのままでは、会社の仕事を理解する段階で負担が生じます。
採用情報も確認対象ですが、スマートフォン対応の優先順位は実際の利用場面で決めます。新規顧客は製品・用途を理解して問い合わせへ進めるか、既存顧客は型番から仕様・資料を確認できるか、営業担当は訪問先で製品説明や資料共有を行えるか、といった流れを先に確認します。複雑な比較や社内申請は、PCへ引き継ぐ設計でも問題ありません。
同じ情報でも、端末ごとに読みやすい見せ方が異なります
詳細な仕様比較、見積作成、注文処理など、情報量の多い作業に向いています。
最初の情報収集、現場確認、資料閲覧、問い合わせなど、短時間の確認に使われます。
主要な情報を省かず、端末が変わっても目的のページや手続きへ進める状態にします。
対応方法は、サイトの古さだけでなく、CMSやEC基盤、更新体制、連携システム、公開希望時期によって決まります。 主な方法は次の3つです。
| 方法 | 内容 | 適している状況 | 確認事項 |
|---|---|---|---|
| サイト全体の見直し・再構築 | 情報構成、デザイン、HTML、CMSなどを見直し、PCとスマートフォンを共通の仕組みで構築する | 情報構成やブランド表現も変更したい/基盤の更新時期を迎えている | 費用、制作期間、データ移行、連携先、更新担当 |
| 既存サイトの部分改修 | 主要テンプレートや優先ページにCSS・HTMLの改修を行い、必要な範囲からスマホ表示へ対応する。既存テンプレートの状態によっては、レスポンシブ対応も部分改修で実現できる | ソースを変更できる/ページ構造が比較的共通している/対象を限定できる | 未対応ページとの混在、改修範囲、保守会社との役割分担 |
| スマホ自動変換 | 既存サイトのHTMLを取得し、変換ルールに基づいてスマートフォン向けに表示する | 既存サイトを大きく変更できない/ページ数が多い/短期間で確認を始めたい | ログイン、フォーム、EC、外部遷移、元ページ変更時の確認 |
3方式は、どれが上位かではなく「どこまで手を入れるか」の違いとして比較します。詳しい方式比較は、ECサイトをスマホ対応させる4つの方法と選び方をご覧ください。
当社のスマホ自動変換サービス「movo(ムーボ)」は、スマートフォン利用者と既存Webサーバーの間に変換用の中継サーバーを設ける方式です。 PC版サイトのHTMLを取得し、ページごとに設定した変換ルールとCSSを適用してスマートフォン向けに表示します。変換ルールの作成と表示調整は当社が担当します。
公開時には、現在の制作会社やサーバー管理者にサブドメイン、DNS、SSL、端末判定による転送などをご依頼いただく場合があります。会員別価格、端末認証、JavaScriptによる検索などは事前確認が必要です。現在利用できない旧技術そのものを、表示変換だけで利用可能にするサービスではありません。
movoは、すべてのBtoBサイトに適した方法ではありません。 まず公開中の代表ページで表示と対応範囲を確認します。会員画面、取引先別価格、注文機能などは、テスト環境・アカウント・データの準備方法を相談したうえで検証します。認証情報は一般の問い合わせフォームでは受け取りません。
BtoB ECとコーポレートサイトでは確認する画面が異なるため、実際の利用場面からテスト対象を決めます。
新規顧客の「製品検索→詳細→資料→見積依頼」、既存顧客の「ログイン→取引先別価格→再注文」、営業担当の「製品説明→事例→資料共有」など、優先する操作を確認します。
製品一覧、製品詳細、技術資料、問い合わせなど、認証を伴わない代表ページを中心に、変換後の表示と対応範囲を確認します。
ログイン、取引先別価格、注文履歴、再注文、外部システムなどは、テスト環境・アカウント・使用データ・本番への影響を事前に決めてから確認します。
変換対象、追加調整、接続設定、現在の制作会社・サーバー管理者に依頼する作業、保守範囲、費用、公開日を確認します。
PDFへのリンクや周辺画面の操作改善と、PDFファイル自体の再編集は別の作業です。細かな表・図面の再制作やHTML化が必要な場合は、元データと目的を確認して対応範囲を決めます。
既存機能をそのまま利用できるかは、認証、Cookie・セッション、画面構造、外部連携などによって異なります。テスト環境やアカウントの準備方法を相談したうえで確認します。
標準ではタブレットをPC表示として扱う構成があります。iPadでもスマートフォン向け表示や専用レイアウトを使いたい場合は、対象端末と運用方法を分けて個別に設計します。
お問い合わせ内容欄へ、公開サイトのURLと、スマートフォンで困っている操作をご記入ください。
まず公開中の代表ページを確認し、会員・注文機能の検証が必要な場合は、テスト環境やアカウントの準備方法をご相談します。
※テスト結果がご要望に合わない場合は、導入を見送っていただけます。
※スマホ自動変換より部分改修やリニューアルが適している場合も、その理由をお伝えします。