クリニック/ヘルスケア系(整体・整骨などの施術院含め)

問診・同意書・施術メモ・対応履歴を患者単位でまとめる

既製のSaaSで予約や会計まわりが整っていても、来院後の作業は紙や口頭、個人メモに散りやすいです。
例えば、初回の問診・同意書、施術前の注意事項、施術メモと写真、問い合わせ対応の経緯、備品や外注の段取りなどです。
これらが散らばると、引き継ぎに時間がかかり、伝達漏れも起きやすくなります。
このページでは、患者単位で必要な情報が1つの画面にそろうように、画面の並びと操作の流れを画面イメージでまとめました。

問診・同意書・施術メモ・対応履歴を患者単位でまとめる

こんな院内業務の方に向いています

  • 問診票や同意書が紙中心で、控えの保管や探し直しに手が取られる。
  • 施術メモや申し送りが人によって書き方・置き場所が違い、引継ぎで迷いが出やすい。
  • 施術前の注意事項(禁忌・持ち物・来院前確認)が都度説明になり、説明漏れが気になる。
  • 回数券・物販・支払いメモなどが別管理で、患者対応のたびに「確認の往復」が発生する。
  • 問い合わせ・クレーム・再来の希望が電話やLINEに散らばり、対応の経緯が残りにくい。
  • 備品発注や外注(清掃・点検など)の段取りが口頭中心で、抜けや重複が起きる。
  • スタッフが少人数で、ピーク時ほど「後でやる」が積み上がってしまう。

このページで扱うシーン

ここで挙げるシーンは、下の「ダッシュボード(管理画面)構成イメージ集」の画面に対応しています。

院内で起きがちな運用上の課題

パターン1: 書類が「紙の束」になり、必要なときに見つからない

問診票・同意書・説明資料・注意事項の控えが紙中心だと、院内の置き場所が増えやすくなります。
急いでいるときほど探し直しが増え、結果として「次も紙でいいか」に戻りがちです。

パターン2: 施術メモが担当者ローカルになり、申し送りが短文化する

メモの置き場所や書き方が人によって違うと、引継ぎのたびに確認が必要になります。
写真や経過が残っていても「どの判断でそうしたか」が追えないと、会話が増えがちです。

パターン3: 回数券・物販・支払いの情報が別管理で、説明が都度になってしまう

回数券の残数、購入履歴、物販の提案メモ、支払い状況が分かれていると、患者対応のたびに確認の往復が増えます。
結果として、説明が「その場の記憶頼み」になりやすくなります。

パターン4: 問い合わせ対応が連絡手段に埋もれ、履歴が残らない

電話・LINE・メールが混ざると、対応の経緯が追いにくくなります。
「前回どう説明したか」が残っていないと、同じ確認が増え、対応が重くなりがちです。

ダッシュボード(管理画面)構成イメージ集

シーン1

初回の問診・同意書・注意事項を来院前に揃えたい

初回対応は、説明や記入が多くなりやすいところです。
ここを「来院前に揃う」形にすると、受付と施術のバタつきが減りやすくなります。

  • 問診フォーム(記入途中→提出済み→確認済み)
  • 同意書(署名の有無、同意日、再同意の要否)
  • 注意事項(該当チェック、持ち物、施術前の確認)
  • 受付側の確認メモ(当日の注意、確認が必要な項目)

画面イメージ:初回受け入れボード(問診・同意・注意事項)

画面構成イメージはPCからご覧ください。

シーン2

施術メモと写真、次回の方針を院内で共有したい

施術メモと経過(写真など)を、患者単位で見返せる形にします。
書き方を縛りすぎず、「次に何を確認するか」が追える粒度を意識します。

  • 施術メモ(テンプレ+自由記述)
  • 写真・添付(Before/After、可動域メモなど)
  • 次回の確認ポイント(短いToDo)
  • 申し送り(受付・施術者間の共有)

画面イメージ:患者カルテ(メモ・写真・申し送り)

画面構成イメージはPCからご覧ください。

シーン3

回数券・物販・支払いメモを患者単位で追いたい

回数券の残数や購入履歴、物販の提案メモ、支払い状況などを「患者の画面」で一緒に見られる形にします。
都度の確認が減るだけでも、説明が落ち着きやすくなります。

  • 回数券(購入日、残数、利用履歴)
  • 物販(購入履歴、次回提案メモ)
  • 支払いメモ(未精算・入金予定などの簡易管理)
  • 説明履歴(前回どう案内したか)

画面イメージ:チケット・物販・支払い(患者別の台帳)

画面構成イメージはPCからご覧ください。

シーン4

問い合わせ対応の経緯を履歴で残したい

連絡が多い院ほど、「どこまで対応したか」の把握が重くなります。
問い合わせの受付→対応→クローズを短い動線で残し、必要なら患者画面へ紐づけます。

  • 問い合わせ一覧(未対応/対応中/対応済み)
  • 対応メモ(要点だけ、時系列で)
  • 患者への紐づけ(既存患者/新規問い合わせ)
  • よくある問い合わせのテンプレ返信

画面イメージ:問い合わせボックス(受付・対応・履歴)

画面構成イメージはPCからご覧ください。

シーン5

院内ToDo(備品・外注・点検)を抜けなく回したい

少人数の運用だと、院内ToDoはどうしても口頭中心になりがちです。
「毎週・毎月の定期」「発生した都度」「外注の依頼と完了確認」を同じ棚で見られる形にします。

  • 備品(在庫しきい値、発注、納品確認)
  • 外注(清掃・点検など)の依頼と完了チェック
  • 院内の作業(掲示物更新、タオル手配、消耗品補充)
  • 担当と期限(短いチェックで回せる形)

画面イメージ:院内ToDo(備品・外注・点検)

画面構成イメージはPCからご覧ください。

Webシステムでどう整理していけるか

  1. 1. 患者単位で「書類・メモ・履歴」を同じ箱にまとめる

    問診・同意・施術メモ・問い合わせ履歴を、患者の画面に集約します。探す先が増えにくくなります。

  2. 2. 初回の流れは「提出→確認→当日の注意」を見える化する

    来院前に揃うもの、当日確認が必要なものを分けておくと、説明漏れが減りやすくなります。

  3. 3. 施術メモはテンプレ+短いToDoで、引継ぎしやすい形に寄せる

    細かく書かせるより、「次に何を確認するか」が追える形にすると、申し送りが回りやすくなります。

  4. 4. 回数券・物販・支払いメモは、患者画面で見返せるようにする

    確認の往復が減るだけでも、案内が落ち着きやすくなります。

  5. 5. 院内ToDoは「定期」「都度」「外注」の3種類に分けて棚を作る

    口頭中心の運用でも、抜けや重複が出やすいところだけを先に見える化するのが現実的です。

小さく始めるならどこからか

最初から全部を一気にまとめようとせず、院で「毎回つまずくところ」から始める方が進めやすいです。
初期段階では、次の 2〜3 点に絞るケースが多いです。

  • 初回の問診・同意・注意事項の提出〜確認
  • 施術メモと申し送り(写真を含む)
  • 問い合わせ対応の履歴化(患者への紐づけ)

ここが回り始めた段階で、回数券・物販・院内ToDoなど、院の運用に合わせて範囲を広げるのが現実的です。

ご相談いただくときのポイント

ご相談時には、次のような情報があると話を進めやすくなります。

  • 初回対応の流れ(問診・同意・注意事項の説明・控えの扱い)。
  • 施術メモの運用(誰が書くか、写真の扱い、申し送りのタイミング)。
  • 問い合わせ対応(窓口、記録の残し方、患者への紐づけ要否)。
  • 回数券・物販・支払いの管理(現状の台帳、説明ルール)。
  • 院内ToDo(定期作業、備品、外注の手配と完了確認)。

クリニック全体としての活用イメージは、 クリニック向けWebシステム活用アイデア でもご覧いただけます。

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