パターン1: 問診の提出、内容確認、同意書への署名が同じ状態として扱われている
Web問診を送信した時点では、院内で内容を確認したとは限りません。同意書も、文書を表示した、説明した、署名を得た、という各段階を分けて記録する必要があります。
状態が一つしかないと、当日に確認が必要な回答や、改訂後の文書への再同意を受付で判断できません。
予約と会計には既存サービスを使っていても、来院前の問診、同意書、施術記録、経過写真、回数券、問い合わせ履歴は、紙・共有フォルダ・LINE・担当者のメモなどに分かれていることがあります。受付や施術のたびに複数の保存先を確認する運用では、前回の説明内容や次回の確認事項を把握するまでに時間がかかります。
このページでは、初回の問診・同意確認、施術メモと写真、回数券・物販・支払い、問い合わせ対応、備品・外注・点検の5つを取り上げ、患者別画面と院内管理画面のイメージをご紹介します。問診の提出と院内確認、文書への署名と説明・同意、回数券の利用登録と残数確定など、画面上で区別したい状態も各シーンで説明します。
電子カルテ、予約、POSレジ、会計などを使用している場合は、すべてを新しい画面へ移すとは限りません。どのシステムを正式な記録とするか、どの情報だけを表示・連携するかを決めたうえで、必要な機能を追加する考え方です。問診内容や施術写真を扱うため、職種ごとの閲覧範囲、変更履歴、保存期間も導入時の確認事項になります。
ここで挙げるシーンは、下の「ダッシュボード(管理画面)構成イメージ集」の各画面に対応しています。
Web問診を送信した時点では、院内で内容を確認したとは限りません。同意書も、文書を表示した、説明した、署名を得た、という各段階を分けて記録する必要があります。
状態が一つしかないと、当日に確認が必要な回答や、改訂後の文書への再同意を受付で判断できません。
施術メモ、経過写真、次回の候補を同じ欄へ書くと、実施済みの内容と今後の予定を読み分けなければなりません。
誰がいつ記録・修正したかも残らなければ、担当変更時にどの情報を基準にするか確認が必要になります。
回数券を使ったという受付メモと、POSレジや会計側の売上確定が別々に行われると、取消や返金の後に残数が合わなくなることがあります。
患者別画面へ表示する場合も、どのシステムの購入・利用・入金情報を正式な記録とするかを決めておく必要があります。
電話・メール・LINEなど窓口が複数あると、連絡を受けたことは分かっても、誰が対応するのか、患者からの返信を待っているのか、完了したのかが共有されない場合があります。
既存患者への紐付けを氏名だけで行うと別人の記録へ登録するおそれがあるため、本人確認の方法も必要です。
初回来院前に、問診フォーム、施術前の注意事項、同意書を案内します。ただし、患者が送信や署名をしただけで、院内確認や必要な説明まで完了したとは扱いません。
管理画面では、記入途中、提出済み、要確認、確認済みを分け、回答内容に応じて当日に確認する項目を受付と施術者が把握できるようにします。同意書は、提示した文書の版、説明日時・担当者、署名日時を記録し、内容を改訂した場合の再確認にも対応します。
画面イメージ:初回受け入れボード(問診・同意・注意事項)
画面構成イメージはPCからご覧ください。
患者別の画面に、施術日、担当者、実施内容、施術前後の所見、写真、次回確認事項を時系列で表示します。予定していた内容と実際に行った施術を別項目にし、修正した場合は変更者と日時も残します。
医療機関の診療録、整骨院の施術録など、法令や院内規程に基づく記録が別にある場合は、この画面を正式な記録にするのか、既存システムを参照する補助画面にするのかを先に決めます。写真についても、撮影目的、撮影日、対象部位、院内で閲覧できる職種を設定します。
画面イメージ:患者別の施術記録(メモ・写真・申し送り)
画面構成イメージはPCからご覧ください。
回数券の購入、利用、取消、返金と、物販の購入、支払い状況を患者別に表示します。利用を仮登録した段階と会計処理後の確定を分け、取消時には残数を自動で戻すなど、数字が変わる条件を明確にします。
POSレジや会計システムを利用している場合は、患者画面へ要約だけを表示する方法もあります。手書きの支払いメモで正式な売上・入金記録を上書きせず、会計側との不一致があるときは確認対象として表示します。
画面イメージ:チケット・物販・支払い(患者別の台帳)
画面構成イメージはPCからご覧ください。
電話、メール、LINEなどで受けた問い合わせを一件ずつ登録し、受付、担当決定、院内確認、患者への返信、返信待ち、完了までを記録します。受信しただけでは対応済みにせず、次に対応する担当者と期限を表示します。
既存患者へ結び付けるときは、氏名だけでなく登録済みの連絡先などで本人を確認します。連絡本文に症状や施術内容が含まれる場合は、通知画面へどこまで表示するか、LINEやメールの内容をシステムへ保存するかも院内ルールに合わせて決めます。
画面イメージ:問い合わせボックス(受付・対応・履歴)
画面構成イメージはPCからご覧ください。
備品の補充、外注先への依頼、設備点検、掲示物の更新など、患者ごとの記録に含まれない院内業務を一覧で管理します。発注依頼、発注済み、納品確認、外注作業の完了報告、院内での完了確認を別の状態として記録します。
患者情報と院内業務を同じダッシュボードから開ける構成でも、データの保存先と閲覧権限は分けます。外注先のアカウントを設ける場合は、依頼された作業以外の院内情報や患者情報を表示しない設計が必要です。
画面イメージ:院内ToDo(備品・外注・点検)
画面構成イメージはPCからご覧ください。
問診、同意書、施術記録、写真、問い合わせ履歴を患者別に確認できるようにします。既存の電子カルテや予約システムに原本がある情報は、複製して別々に更新するのではなく、参照元と最終更新日時が分かるようにします。
問診の送信は内容確認ではなく、署名の取得だけで説明の記録が完成するわけでもありません。誰が次に確認するか、当日に追加説明が必要か、文書改訂後の再確認が必要かを状態として表示します。
実施した施術と次回の候補を同じ記述欄に混在させず、記録者と日時、修正履歴を残します。受付、施術者、管理者などの役割に応じて、症状・写真・支払い情報の閲覧範囲も決めます。
購入、利用、取消、返金によって残数や売上が変わります。POSレジ、会計、患者別画面のうち、どこで取引を確定するかを決め、ほかの画面はその情報を参照する構成にします。
備品、外注、点検は患者別の施術記録とは性質が異なります。同じダッシュボードへ入口を設ける場合でも、外注先を含む利用者ごとに必要な情報だけを表示します。
最初に、現在使用している予約、電子カルテ、POSレジ、会計、LINEなどを確認し、どの情報を新しい画面で管理するかを決めます。重複入力が発生する範囲や、既存システムから連携できない情報が分からないまま機能を増やすと、職員が確認する画面も増えてしまいます。
最初の開発範囲としては、次のような組み合わせが考えられます。
問い合わせ履歴、回数券・物販、院内業務は、それぞれ連絡手段や会計処理、外注先の権限に関する確認が必要です。初期範囲の運用を確認した後、必要な領域を追加する方法も選べます。
ご相談の際は、現在の記録方法と、新しい画面で扱いたい範囲が分かる資料をご用意いただくと、必要な機能を検討できます。
クリニック全体としての活用イメージは、 クリニック向けWebシステム活用アイデア でもご覧いただけます。
紙の問診票とWeb問診が併存している、施術記録と写真の保存先が異なる、回数券の残数確認に複数の台帳が必要になるなど、現在の運用を伺ったうえで画面構成をご提案します。既存システムを残す部分、新たに管理する部分、連携が必要な部分を確認し、開発範囲を検討できます。