卸売・商社向け 取引先専用BtoB受発注Webシステム活用アイデア

既存の取引先向けにログイン制の受発注ページを用意し、商品検索から価格確認、見積依頼、発注、出荷状況の確認までを一つの流れにまとめる――その作り方を整理しました。

販売管理や基幹システムはそのまま活かしつつ、「取引先とのやり取りの入口」をWebに寄せていく考え方です。電話・FAX・メールをいきなりゼロにするのではなく、無理のない範囲からオンラインの比率を増やしていきます。

卸売・商社向け:取引先専用オンライン受発注サイト

対象:専門商社/卸売企業/メーカー系販社/代理店網を持つ製造業・輸入商社 など

商品点数が多く、取引先ごとに価格や取扱いが違う企業様を想定しています。誰に何をどの条件で出しているのかをWeb上で整えることで、受注処理と問い合わせ対応の手間を減らし、営業・内勤・物流の連携を取りやすくするのが狙いです。

卸売・商社向け:取引先専用オンライン受発注サイト

こんな企業様に向いています

次のような状況の卸売・商社・メーカー系販社様を主な対象としています。

  • 注文の入口が電話・FAX・メールに散っていて、結局は担当者が手で拾っている。
  • 在庫や納期、代替品の確認に時間がかかり、「折り返し」が常態化している。
  • 掛率や個別単価が複雑で、最新条件が特定の人しか把握できていない。
  • 見積・発注・出荷の履歴が、販売管理とは別にExcelやメールに残っていて追いにくい。
  • 販促資料や価格表が共有フォルダやメール添付に散らばり、差し替え漏れが起きやすい。
  • 「一般向けECを始めたい」より、まずは既存取引先の受注窓口をWebに集約したい。

よくある課題

1. 受注チャネルが分散し、入力と確認が二度手間になっている

電話・FAX・メール・営業への口頭依頼などが混在すると、販売管理への入力だけでなく、内容の確認や行き違いの調整にも時間が取られます。担当者ごとにExcelやメモで補っている場合は、引き継ぎや不在時の穴がそのまま業務リスクになります。

2. 取引先ごとに「見せる商品」と「見せる価格」が違う

得意先ランク、系列、エリア、契約条件によって扱いメーカーや掛率が違う場合、公開カタログの延長では回りません。取引先ごとにログインを分け、商品・価格・キャンペーンの出し分けができる仕組みが必要になります。

3. 営業・内勤・物流で進捗がつながらず、確認連絡が増える

見積、受注、出荷、納品、請求が複数のシステムとExcelにまたがると、「いま誰が何を対応中か」が見えにくくなります。進捗確認のための社内メールや電話が増え、結局、担当者の体感で回してしまう状態に陥りがちです。

制作可能なWebシステムの組み合わせイメージ

販売管理・在庫管理などの既存システムを活かしながら、取引先向けの「Webの窓口」として必要な機能を積み上げていく形が現実的です。

代表的なWebシステムイメージ

  • 取引先ごとにID・パスワードを発行し、ログイン後に「その取引先に出す商品」と「その取引先の価格」を表示するマイページを用意します。
    ランクや契約条件に応じて、商品ラインナップ・掛率・特価情報を切り替えられるようにしておくと、共通カタログと個別条件の両方が扱いやすくなります。
    最初は「掛率計算の価格表示」だけで始め、運用が回ってから個別見積単価や承認フローへ広げる進め方もよく取られます。

  • メーカー、シリーズ、型番、用途、仕様条件などで絞り込める検索画面を用意します。
    在庫はリアルタイム連携にこだわらず、「一日数回更新」「在庫区分だけ表示(◎・◯・△・×)」など、現場で運用しきれる方法から始めるのがコツです。
    欠品時の代替候補や関連商品を見せられると、機会損失を減らしつつ、注文の手戻りも抑えやすくなります。

  • 取引先が検索画面で数量を入れ、カートに入れて見積依頼へ進める仕組みです。
    はじめは「見積依頼→社内で単価・納期調整→確定見積を返す」運用で十分です。慣れてきたら、定番品は自動見積・即時発注に切り替えるなど、範囲を区切って広げていけます。
    見積と発注を同じ画面の流れで管理できると、「どの見積が受注になったか」を追うのも楽になります。

  • 過去の注文履歴や、出荷準備中の案件を、取引先がマイページから確認できる画面を用意します。
    期間、型番、現場名、担当者名などで探せるようにしておくと、リピート注文の入口としても機能します。
    伝票番号や納品予定日まで連携できると、「いまどこまで?」の問い合わせをかなり減らせるケースがあります。

  • カタログ、技術資料、キャンペーンチラシ、価格表などをカテゴリ別に整理し、マイページからダウンロードできるようにします。
    「最新版だけ公開」「旧版は自動的に非表示」といった運用ルールにしておけば、メール添付より差し替え漏れが起きにくく、誤配布の心配も減らせます。
    閲覧履歴を簡易的に残せると、営業がフォローする際の手がかりにもなります。

活用シーンの具体例

既存取引先の受注窓口を、まずWebに寄せる

一般向けに広く販売するECというより、既存取引先の注文の入口をまとめるイメージです。取引先に入力してもらえる範囲が増えるほど、社内の転記作業や聞き間違いが減り、受注処理が安定します。

営業と内勤で「いま何が起きているか」を共有しやすくする

見積・受注・出荷の状況がマイページと社内画面で揃うと、案件の状況確認が格段に楽になります。担当者の記憶に頼らず、チームで状況を追えるようにするための土台にもなります。

取引条件や取扱品目を、きれいに整理するきっかけになる

サイトを作る過程で、「この取引先に何を出しているか」「条件はどうなっているか」を洗い出すことになります。結果として、条件の統一やランク設計、キャンペーンの出し分けなどを見直す流れにつながることも少なくありません。

既存システムとの組み合わせ方

販売管理・在庫管理・会計などを丸ごと入れ替えるのではなく、既存システムの上に「取引先向けの入口」を足す形が現実的です。

最初は、Webで受けた注文をCSVで取り込み、基幹側で処理する「片方向」でも回ります。運用が固まってきたら、在庫や出荷状況、伝票番号などを自動で返す「双方向」へ広げていくと、無理なく改善が進みます。

将来的な拡張オプション(例)

取引先専用の受発注をベースに、運用状況に合わせて次のような拡張も検討できます。

  • 販売管理システムとAPI連携し、在庫・出荷ステータスを自動で反映する
  • 特価・キャンペーン商品の特設ページを作り、対象取引先だけに公開する
  • 現場別・工事別の発注管理(現場コード/案件名での集計・照会)
  • 見積〜受注〜売上まで、案件単位で粗利を追える社内ダッシュボード
  • 代理店・販売店ごとの販売実績レポートと目標進捗の表示
  • 閲覧・注文履歴をもとにした関連商材の提案(レコメンド)
  • 取引先側の承認フロー(現場→購買→本社など)に合わせたワークフロー
  • カード決済・請求書払い・掛売りなど、決済手段の追加
  • 海外拠点も見据えた多言語・通貨切替の対応

導入までの流れ(例)

  1. 現在の受注の流れ(電話・FAX・メール・既存フォームなど)と販売管理システムの構成を伺い、「まずWebに寄せたい範囲(検索/注文入力/履歴照会など)」を整理します。

  2. 取引先の区分(代理店/販売店/一次・二次など)を確認し、ログイン方式と権限(誰が何を見られるか)を決めていきます。

  3. 画面構成、入力項目、ステータス区分をまとめ、あわせて連携方法(CSV/APIなど)も現実的な落としどころをご提案します。

  4. 合意した内容をもとに、取引先マイページ、商品検索、カート、履歴照会などを設計・実装します。

  5. テスト環境で社内と一部取引先に試していただき、入力の負荷や文言、権限設定を調整してから本番へ反映します。

取引先専用オンライン受発注サイトについて相談したい方へ

「販売管理はそのままで、取引先向けの受注窓口だけWebにまとめたい」「主要な得意先から小さく始めたい」といったご相談も承っています。
現在の体制やシステム構成を踏まえ、現場で回る形をご一緒に組み立てます。

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